家族が増えたけど、気持ち良い走りのコンパクトカーに乗りたい!
「家族4人が乗れる」
「子供達も大きくなるから、後部座席にも余裕が欲しい」
「旅行やアウトドアも楽しみたいから、荷台も広く使いたい」
「運転手の私も楽しみたいから、走りが気持ちよいスポーツモデルがいい」
そんなわがままを叶えてくれるのがCセグメントと呼ばれるサイズのハッチバック車。
ハッチバックは狭いからファミリー向けではない、というのはもう過去のもの。
現行車の車内空間は驚くほど広いうえ、各社スポーティーな走りを極めたよい車ばかり。
今回は2〜300万円代で購入できる国産・海外車の大衆向けハッチバックを比較します。
個人的なランキングはコレ
1位 プジョー 308 (GT BlueHDi)
出典:PEUGEOT 308
2位 マツダ MAZDA3(XD L Package 4WD)
出典:マツダ MAZDA3
3位 スバル インプレッサ (STI Sport)
試乗してみないと判らないことだらけ
スペック比較であれば答えはすぐに見つかるのですが、質感や乗り心地などはカタログスペックだけで判断するのは難しいところ。
やはり試乗で実際に運転をした上で感じたものを判断基準にするのがベストなのではないでしょうか。
私の体験を例えると、プジョー・308がまさにそんな感じでした。
パワートレインはガソリン車で1.2Lターボ、ディーゼル車では1.5Lターボと同カテゴリー内では比較的控えめなスペックです。
しかし実際に試乗してみると、なぜか心踊るようなスポーツ感を感じたのです。
これは一体どういうこと?
私も車に詳しいわけではないのではっきりとはわかりませんが、おそらくエンジン性能の他、ギア比のセッティングや足回りの性能の差がそこに現れているのではないのかと思います。
コーナリングで実感した接地感。猫足フランス車の真髄!
フランス車全般によく表現されるのが、足回りが快適ないわゆる「猫足」。
常に路面を捉える接地感。車の動力をしっかりと伝える足回りのセッティング。
とにかく路面からの衝撃のいなし方が優れていて、不快なインプット(ドスンと言った感じ)がないのが特徴です。
連続するカーブを走行しても車体が揺れず、まるで並行移動しているような感覚。
私もその一人ですが、フランス車が好きな人はこの足さばきが好きな人が多いようです。
ちなみに、プジョーやルノー、シトルエンなどフランス車はシートにも注目。
足回りの設定をシートの設計段階から考慮しているため、座り心地の良い特徴的なシート構造が多く見られます。この辺りはカタログスペックには出てこないので実際に試乗してみるのが一番ですね。
さて、プジョー・308。
まだまだ良いポイントがあります。
V8エンジンサウンドも響く遊び心
フランス人は楽しみ方を心得ている!
そんな遊び心が感じられるポイントが308にも散りばめられていました。
308 GT BlueHDiのスポーツモード切り替えでは、シフトレスポンスが変わるだけではなく、なんと音も変わります。厳密に言うと、スピーカーサウンドからV8エンジンのかっこいい音がかぶさる。
「え?音だけじゃん」
いえいえ、加速感だって感覚(体感)ですから、音が与える感覚(音感)の影響だってかなり大きいものです。特に車が好きな人にとってはこのエンジン音が与える気持ちの高鳴りは一入。実際に308 GT BlueHDi(ディーゼル車)のトルクは300Nmと車重に対しかなりパワフル。これも相まってなんだかすごい車を運転しているような感覚に誘ってくれる不思議な車。
2022年にフルモデルチェンジで激カッコイイ
本国フランスではすでに発売されている新型308。
エンブレムが新型のものに変更されたのはもちろん、フォルムも一掃され新たなモデルへと生まれ変わっていました。
現行も良いですが、新しいデザインもこれまた良ろしいですね。
エンブレムが変わったプジョーの新型車は、フロントに「ライオンの牙」型のポジショニングライト、テールはブラックバンドと呼ばれる黒いライトカバーに点灯時「3本のかぎ爪」が浮かび上がるデザインに変更。一目でプジョーだとわかる展開に統一されました。
ただでさえカッコ良かったテール周りがブラックバンドで更にオシャレに!
AWDなら走行性も抜群!内装や音響も飛び抜けている!
さて国産車ではどうでしょう。
現在はマツダ・MAZDA3、トヨタ・カローラスポーツ、HONDA・シビック、スバル・インプレッサと各社しっかりとCセグメント・ハッチバックをラインアップしています。
どれも聞き覚えのある車名ばかりですね。
それもそのはず、ハッチバックはいつの時代でも需要があり使い勝手の良いマストなカテゴリーなわけで、各社が力を入れて開発してきた言わばレジェンドともいうべきメーカーの顔。
しかし昔ながらのスタイルを維持している車種は少なく、以前と比べ現行車はサイズが1ランク大きくなっています。これはファミリーユースを視野に入れたためで、以前はBセグメントサイズだったものがCセグメントサイズに移行しているものが多くみられます。
スタイルや音響も充実、かっこいいMAZDA3
唯一聞きなれない名前なのが、MAZDA3。実はこれアクセラの後継車です。
世界戦略を意識しグローバルネームに統一したことによって名前はガラリと変わりましたが、こちらも長い歴史のある車種。
そんなMAZDA3の特徴は何と言ってもそのスタイリッシュなデザイン。
日本車には珍しいまるでコンセプトカーのような洗練されたフォルム。
MAZDA3のスポーツ感バリバリで低重心なスタイリッシュフォルムは「美しい」と一目惚れしてしまいそうでした。
さらに見た目だけではなく中身もこの価格帯にあるまじき高スペックさです。
室内はさすがに他の車種と比べると狭めですが、内装のデザインや質感、室内音響にも力を入れて設計されているらしく、とりわけ音響は驚くほど良質。
MAZDA3は車内静粛性が極めて高いこともあり、BOSS製のスピーカーが採用された上位グレードの音響の凄さは異常なほど。
試乗の際には気に入りの楽曲をお忘れなく。
ちなみにディーゼルモデルではガソリンモデルと比べエンジン音が大きく聞こえてくるので、この静粛性は快適なドライブに大きく影響しそうです。
ドライブ中に音楽を常に聞く私は試乗車の音響も聴き比べているので、スマホにサウンド特徴の違う数曲をリストして試乗時に毎回聴かせてもらっていました。
聴きなれた同じ曲を比べると違いがわかりやすいのですが、「お、この曲にこんな音入っていたんだ…」ってなっちゃうくらい、MAZDA3は音響はすんごいシステムですよ。
この価格帯でこれは快適すぎるでしょう!
とにかく私的コスパに恐ろしく優れた納得の一台です。
アイサイトの安心とSTIチューニンググレードのインプレッサ
一方スバル・インプレッサも同様にコスパに優れた内容がずらり。
このカテゴリーではズバ抜けて低価格なのに、装備がフル充実です。
運転支援装備で常にトップを走り続けるスバルにおいて、低価格なインプレッサも例外ではありません。事故発生率の低さが物語るスバルのアイサイト(運転支援システム)。実際にアイサイト搭載前との比較では対車衝突事故率が80%も減少しているというのだから、その信頼度はかなり高い。さらにこの実績から保険の適用クラスも優遇され、保険料が安く契約できるというのも嬉しいところ。
そして、安心や安全なのはもちろんですが、忘れてはいけないのが走りの楽しさ。
MAZDA3同様に、俊敏で安定した走行性に大きく影響を与えるAWD(四輪駆動)なのは大きなポイント。コーナリングでは猫足フランス車に引けを取らず快適です。
さらにインプレッサには国産車には珍しくチューニングモデルとなるSTIグレードが設定。しかもその価格設定が300万円を切る驚異的に嬉しいお値段。
ハイブリッドやEV車もあり?
国産ハッチバックのエントリー的なポジションにいるカローラスポーツ。
手軽なハッチバックといったところで、若者が初めて購入する「走りが楽しい」1台として手が出しやすいゾーンを意識している感じですね。
また、カローラスポーツはこの価格帯で唯一ハイブリット車もラインアップされており、燃費やモータ駆動による発進加速性などを気にする人には嬉しい1台。
今回は登場していませんが、日産のLEAFも同カテゴリーに属するハッチバック車。
EV(電気自動車)なので、根本的に使い勝手が変わりますが、スタイルが合うのであれば走行性能も十分楽しめる楽しい車だと思います。
モーター駆動なので、ビュンビュン加速するみたいですよ!
ただやはり初期投資が高い…。
まとめ
特筆はしませんでしたが、カローラスポーツやシビック、ゴルフ、メガーヌ、C4。
みんな良い車なのは間違い無いありません。
内装の質感では、カローラスポーツやシビック、ゴルフも一押し。
コスト面で見れば、国産車のインプレッサやカローラスポーツはかなり魅力的です。
重きを置くポイントは人それぞれで一様ではありませんので、車に「何を求めているのか」をクリアにしておけば、お気に入りの一台に出会えるような気がしますね。
とはいえ内外装といっても、室内の質感なのか、音響や先進装備なのか、はたまた車体フォルムのデザインなのか…。
走行性能といっても、ハンドリング性能なのか加速性能なのか、いやいや燃費や静粛性なのか…。
車を見るポイントも様々。
まずは自分の訴求ポイントの整理からですかね。