【Cセグ/ホットハッチ】諦めないお父さんはファミリーユースで乗れるハッチバックを徹底比較!

ハッチバック比較_グラフ【ホットハッチxスペック価格】 車のこと

結婚して、子供ができて、家族が増えて…。
車に期待されるスペックは家族の構成やライフスタイルで変わってゆくものです。

我が家の場合、妻子供2人(小学生・幼稚園児)の4人構成。
私もアウトドアやDIY、畑仕事が好きだったりすので、荷物を積載する場面なんかもよく発生します。それゆえセダンではなく、ある程度の積載量が確保できるワゴンタイプの車を選ぶわけですが、いかんせん走行性能といったスポーティーさを捨てきれずにいるお父さんの一人です。

そんなわがままお父さんの希望を満たす一筋の希望の光…それが「ハッチバック」という車種。

「え?ハッチバックってあのシビックみたいな?」
「家族で乗るには狭くない?」

というのは過去のもの。
現行ハッチバックの車内は驚くほど広く積載量も十分。
走りの爽快さを捨てられないお父さんには実にぴったりな車種なのです。

今回は家族でも不便なく乗れる「Cセグメント」と呼ばれるサイズのハッチバックに絞って比較してみようと思います。
このCセグメントは国内外の各自動車メーカーが注力するマストカテゴリーのため、車種が豊富なのも特筆すべき点。
さらにサイズ、価格、走行性能や装備スペックなど、カテゴリー内でも大きな違いが結構あるのもこのカテゴリの特徴です。

今回は比較のためグレードごとの分布グラフや表にまとめて、各メーカーのハッチバック(Cセグメント)を徹底比較してみました。
ここまで整理すればきっとお気に入りの一台が見つかるはず!

 

ハッチバック比較_グラフ【スペック価格】縦

ハッチバックと言ってもサイズ・形は様々

セグメント比較_ハッチバック_Cセグ車の大きさ

車のボディタイプには、セダン、ステーションワゴン、ワンボック、クーペ、SUVなどいろいろな種類があります。
ハッチバックとは、跳ね上げ式の「バックドア」を持つCセグメント以下のサイズの車種で、日本では機械式駐車場に駐車可能な高さである1,550mm未満の乗用車を指すそうです。
(Cセグメント:4.2m~4.5m程の大きめのコンパクトカーを示します)

ちなみにトランクルームがあるのがセダン、ハッチバックと形状が似ているけどリアが長いのがステーションワゴン、車高が高いのがSUVといった具合で見分けるとわかりやすいですね。

具体的には国内車でいうと、トヨタ・ヤリスやスズキ・スイフトといった小さめのA-Bセグメント車から、ホンダ・シビックやスバル・インプレッサなどのCセグメント車が「ハッチバック」の定義に当てはまります。
ちょっと見た目的には迷うところですが、跳ね上げ式の「バックドア」を持つということですから、トヨタ・プリウスなんかもハッチバックということになりますね。

最近のコンパクトカーは大方このハッチバックというボディモデルを採用しています。これは居住性の確保や使い勝手といった理由が大きな要因。

また、高級車でハッチバックと呼ばれるものはBMW・1シリーズやレクサス・CTのように、高級車の中でも比較的低価格設定のエントリーモデルに多く見られます。

さらにハッチバックの中でもハイスペックなスポーツモデルをホットハッチ(Hot Hatch)と呼び、各メーカーで特別に用意されたチューンアップモデルは通常グレードとは装備も価格も違い、まさに走りを追求した熱い強者揃い。

今回はハッチバックの中でも室内空間が広く、家族でも使い勝手の良いCセグメント・ハッチバックを比較してみることにしました。
各メーカーが凌ぎを削るCセグメントのハッチバック。
それぞれの特徴を比較して、個人的なチョイスをしていきたいと思います。

ちなみに、今回の比較は基本的にはガソリン車(レギューラー・ハイオク)モデルを基準に行いますが、もちろんディーゼルやハイブリッドモデルも比較対象です。

メーカーやグレードによって価格差が大きい

ハッチバック比較_グラフ【スペック価格】家族連れファミリーカー

まずは、価格とスペック(今回はスポーティーさ)を2軸に分布を見ていきます。

大方、価格に比例して走行性能も上がっていくイメージですね。
予算の価格によって選べる車種が変わってくると思いますが、ハッチバックには相当な数の車種が存在するのできっとお気に入りの車には出会えるはず。
ただ、数が多い分どれにすれば良いのか選べないという悩みも付きまといます。

ここでは価格帯や走行性能(スポーティーさ)などをゾーニングして比較することで、整理していきたいと思います。いくつか大きなゾーンに分けて比較していったほうが特徴がはっきりとして選びやすいかと思いますので。

さて、多彩なハッチバックといえど、ある程度グレード分けが存在しています。
売り手側のメーカーとしてもターゲットとする顧客層を設定してモデルを打ち出しているので、そこを整理してみます。

  • 大衆車エントリーゾーン
    車体価格200万円〜300万円台にあるのが街でよくみかける大衆車のエントリー
  • 高級車エントリーゾンーン
    車体価格400万円以上の高級車メーカーのエントリーモデルが集まるゾーン
  • 大衆車ハイスペックゾーン
    大衆車メーカーでも特別なチューンアップされたレーシングモデルが集まるゾーン
  • 高級車ハイスペックゾーン
    高級車メーカーがさらにチューンアップしたレーシングモデル
    モンスターハッチバックのような超オーバースペック車が存在するゾーン

それでは、それぞれのゾーン別に比較していきましょう!

2〜300万円台大衆車ハッチバックにも個性あり

ハッチバック比較_分布_家族【スペック価格】

価格帯でいうと200〜300万円台。
家庭に優しく、手を伸ばしやすい庶民派スタイルの価格帯。

Cセグメント(ハッチバック)は欧州では主要なセグメントとしてカテゴライズされていて、各社注力が注がれるモデルといっても過言ではありません。そのため価格帯が低めとはいえ、このクラスでも驚くほど特色豊かなモデルが一堂に揃います。

レクサス以外の国産車ハッチバックは大方この価格帯に収まるモデルを揃えてきていますね。
もともとスポーティな走りができるフォルムであるため、走行性については各社申し分はありません。ただし味付けともいうべき特徴は多様。

FF・FR・AWD(駆動方式の違い)

まず大きな違いとしては駆動方式。
現代車の多くはFF(前輪駆動)に置き換わっており、もれなくこのクラスの車種全てFFのラインアップが用意されています。FR車(後輪駆動)やAWD(四輪駆動)の方が走行性としては優れているのですが、各社FF車を多く取り揃えるには訳があります。
ちなみにFR車は現行ハッチバックにはありません。モデルチェンジ前のBMW1シリーズのみFRを貫いていましたが、現行モデルからはFFに変更になりました。

FFはFRやAWDと比べ、駆動系のパーツ配置を節約できるため、その分室内空間を広くしたり、車体自体をコンパクトにすることが可能になります。
そう、ファミリー層を狙うためには避けては通れない室内空間の快適性。
ここを強みにしてマーケィングしているのです。だから、FF車の車内は広い。

一方、マツダ・MAZDA3やスバル・インプレッサにおいては、未だにAWD(四輪駆動)が存在します。と言うよりも、差別化としてAWDを強く打ち出し続けている感じがありますね。
両者ともに走りを楽しむことや走行安全性をアピールしているメーカー。
一度試乗してみるとわかりますが、AWDは安定感が全然違います。
ハンドルから手を離していてもまっすぐに進みますし、コーナリング時の安定感が抜群で非常に安心。カーブ減速時からの加速レスポンスも抜群。
前方に重たいエンジンを積んでいるFF車と違い、ADWは車体の重量バランスが取りやすい点と四輪が路面をグリップして駆動力を伝えてくれるという点が走行性の差に現れてくるのでしょうね。

え?四駆?そんな雪道とかオフロード走らないし…
私も以前はそんなことを思っていましたが、四駆採用には理由がありました。

そう言う訳で、個人的にこのクラスで選ぶならAWDのあるマツダ・MAZDA3かスバル・インプレッサが良いですね。

価格や車内の広さで比べるとインプレッサが◎。
スポーティさではMAZDA3と言いたいところですが、インプレッサには最上位スポーツモデルのインプレッサSTIも然程変わらない価格でラインアップされているので両者引けを取らず迷うところ。

いやしかし、フォルム、室内音響を考慮すると一気にMAZDA3に軍配が上がりそう。
MAZDA3の音響は驚くほど緻密に設計されていて純正スピーカーでも異次元レベル。その上オプションでBOSSのサウンドシステムも選べるという音楽好きには堪らない装備。
ただファミリーで使うには些か狭い気もするんだよなぁ…。

ガソリン・ディーゼル・ハイブリット(エンジンの違い)

基本的にはガソリンで走るモデルはすべての車種にラインアップされています。
国産車は一部ハイグレード車を除きレギュラーガソリン、欧州車はハイオクとなります。
この他にディーゼル(軽油)やハイブリッドのエンジンを搭載したモデルも存在します。

まずディーゼル車があるのが、MAZDA3、GOLF、308。
ハイブリッド車は、カローラスポーツ。
加速性能を飛躍するために駆動の一部をアシストするマイルドハイブリッドはMAZDA3やGOLFなどの一部車種でも採用しています。

ディーゼルは燃料費が安いことや加速が良いのが強み。
ハイブリッドは燃費が飛び抜けて良いことと、モーター発進なので加速がスムーズで早い点などがあります。
走行性に関しては好みが分かれるかもしれませんが、燃費など維持費を考えると選択肢としてはアリなのでは。

個人的にはモーター駆動よりは燃料が燃えて動く方が好きなのでハイブリット車は除外。
その上で燃料費が安くて加速性能も良いディーゼル車は好みだったりします。
ただしエンジン音がうるさいのはご愛嬌と言ったところです。

私のチョイス(大衆ハッチバック編)

私のチョイスはプジョー・308。
個人的な見た目の好みありきな選択から入りっています。
フォルムやテールライトの形が好みなもので…。

とはいえ、ディーゼルエンジン車モデルがあり燃費もバッチリ。
さらに我が家の家族4人で乗っても十分な広さ。
そしてなにより、猫足と呼ばれるフランス車特有の足回りの味付けがニクイ308。
コーナリング性能が非常に良く、滑るように曲がる運転していて楽しい車でした。
1.5Lの小排気量とはいえ、車重が軽くエンジンとギアの設定が良いため加速性も申し分なし。
なぜなら圧縮率計算で換算するとプジョー308ディーゼル車の圧縮率は17.0とクラス最高レベル。そりゃ爽快なわけだ。

308にはGT BlueHDiと呼ばれる17インチタイヤのスポーティーなモデルが存在します。
走行モードを「スポーツ」切り替えるとV8エンジンサウンドがスピーカ音にかぶさるという遊びココロのある楽しい一台。しかも2022年中にフルモデルチェンジを控えているので現行車種はかなり手頃な価格で入手可能かもしれません。

各社精鋭揃い、ハイパフォーマンスなホットハッチが熱い

ハッチバック比較_分布_家族【ホットハッチxスペック価格】

価格帯でいうと400万円オーバーの車種。
ホットハッチと呼ばれるハイパフォーマンスなスポーツモデルハッチバックが現れてきます。

先ほどの大衆ハッチバックとは一線を引き、特性の差が極端に出てくるのがこのクラス。
コンパクトな車体にこれでもかと言わんばかりのハイスペックなパーツを装備したラグジュアリーでスポーティーな車種揃いです。
もうこのクラスになるとどれもも良い車ばかりなので正直予算次第でスペックは青天井。良い車は本当に凄いけど、それなりに価格も凄い。

それでは比較にまりましょう。

このゾーンを大きく分けると価格帯順に3つ。

【1】高級車のエントリーモデルがラインアップするゾーン

【2】大衆車のレーシングモデルがラインアップするゾーン

【3】高級車のレーシングモデルがラインアップするゾーン

【1】高級車のエントリーモデル

BMW・1シリーズやメルセデス・Aクラス、レクサス・CTなどいわゆる高級車がエントリーモデルとしてラインアップしているハッチバック。高級車メーカーとはいえ、コンパクトモデルとしてラインアップしている車種のため価格も抑えられ、だいたい400〜450万円台のモデルが多いのが特徴。
快適性は犠牲にしないあくまでラグジュアリーなモデルなので、ファミリーうけは◎。

【2】大衆車のレーシングモデル

ホンダ・シビックtypeRやフォルクスワーゲン・GOLF GTIなどといった大衆車ハッチバックがレーシンングモデルとしてラインアップされているゾーン。
だいたい価格帯では450〜500万円代。

大衆車ハッチバックといえ、サーキット走行を視野にチューンアップされた車種は超スポーティー。
足回りの硬さが気になってくるレベルですが、それでも家族を乗せても問題ないような車種も結構あります。

贅沢にチューンアップされているにもかかわらず、価格設定が控えめでコスパが非常に良いですし、先進装備や内装などはメーカー上位クラスなのでかなり快適。

ただし唯一気になるのが前述の足回りの硬さ。
家族を乗せるとなった場合にどの硬さまで許容されるのかによってチョイスが別れるところ。

【3】高級車のレーシングモデル

完全にモンスターホットハッチ。
数少ない選りすぐりのスポーティーなモデルがラインアップ。
メルセデス・AMGやBMW・Mシリーズなど、高級車メーカーのチューンアップモデルが顔を揃えます。

ここまでくるとちょっと家族を乗せるのには少々抵抗が出てくるのでは…。

私のチョイス(ホットハッチ編)

さすがに家庭の予算捻出が問題になるので限界があります。
我が家は選べても【1】高級車のエントリーモデルや【2】大衆車のレーシングモデルまでとなります。

この2択ならば、走りを楽しみたいということで、【2】大衆車のレーシングモデルですね。

ずばり個人的にはルノー・メガーヌRS。
ギリギリ400万円代で購入できるホットハッチです。
F1などを手がけるルノーのスポーツ部門「RENAULT SPROTS」が特別にチューニングしたとにかくスポーティーなモデル。それでいて居住性もよく、家族からの不満もしっかりと収まるファミリーユースの効く一台だと思います。

詳しいオススメの理由は、過去にまとめた記事があるのでこちらもご参考に。

 

【ルノー/メガーヌRS】お父さん最後のスポーツハッチはコレだ!カチカチだけど意外と快適。
新型メガーヌ「トロフィー」を試乗!走りも楽しみたいファミリーカーを比較検討の方に朗報。シビックタイプRとFF最速を争ったルノーきってのハイグレード、スポーツモデル。今回は走行性、音響や振動など体感、座り心地やグリップなどの素材感、カタログ外スペック比較まとめ。コンパクトハッチバック、Cセグメント車/インプレ 2021年

 

まとめ

ファミリーユースで「快適性」を重視するならば、大衆メーカーのモデルかスポーツモデル一歩手前の高級車エントリーモデルが無難だと思います。そこに走行性能を求めるのならば高級車エントリーモデル。メルセデスやレクサスは内装の高級感も高く同乗者である家族の満足度はかなり高いと思いますし、BMWやMINIのようにエンジン性能の優れた車種ならドライバーの満足度も十分。ちなみにアウディA3はAWDモデルもあるので走行性もピカイチ。

ファミリーユースでも平日は自分しか乗らない、休日の外出も少なめというのならば「走行性」を楽しめる大衆車レーシングモデルのハッチバックが断然楽しいと思います。
足回りが硬いとはいえ、不快と感じるほどのバリバリのレースグレードを選ばない限り家族からの不満はそう多くないはず。それに近頃のこのクラスはファミリー受けも視野に入れているためか、走行性を犠牲にはしない快適な車体が多いのでおすすめです。

私の場合は後者のケースなので、個人的に欲しいと思うのはルノー・メガーヌRS。
かつてニュルブリンクのサーキットでホンダ・シビックtypeRとFF車最速を競った名車です。
特徴的な4輪操舵(リアタイアも曲がる)機構をはじめ、フランス車ならではの足回りの安定感による快適性。家族を犠牲にせず走りを楽しむ要素が満載の車種です。
そんな私も次はメガーヌと密かに計画を進めていたりします。

さらに一択としては、新車にこだわらずスポーティな車を選ぶなら、一世代前のBMW1シリーズ・118もおすすめ。
FR車なので楽しい走りが期待できそうですし、状態の良い中古車が手頃な価格で数出ているので案外今が狙い時かもしれませんよ。

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