ファミリーカーにスポーティーさを。
ならばCセグメント・ハッチバックのディーゼル車(軽油)を選択肢に入れてみるのもアリなのではないでしょうか。
「排気ガスがすごいんでしょ?」
「エンジン音がうるさいんでしょ?」
「燃費が悪いんでしょ?」
「スポーツモデルとかはないんでしょ?」
いいえ、そうでもないんですよ!
加速性能も良くて、スポーツモデルだってあります。
今回はディーゼル車の良さを今一度確認してみたいと思います。
これだったらディーゼルもアリかもしれませんよ!?
個人的なランキングはコレ
1位 ミニ 5door (COPPER SD)
出典:MINI 5door
2位 プジョー 308 (GT BlueHDi)
出典:PEUGEOT 308
3位 マツダ MAZDA3(XD L Package 4WD)
出典:マツダ MAZDA3
ディーゼル車のデメリットは改善されている!
軽油って思っている以上にエコなんです
ディーゼルエンジン、ことに軽油と聞くと、どうも排気ガスやら騒音やらとネガティブなイメージを多くの人が抱えていることでしょう。
しかし、現状のディーゼル車に使用される「軽油」は、別に破壊的な存在でもなく、むしろエコな燃料なんです。
排ガス云々といわれネガティブなイメージを引きずっていたディーゼルエンジン車(軽油)ではありますが、現在では燃焼メカニズムの改善によってその排気性能は格段とクリーンになり向上を遂げています。そもそもガソリンエンジンに比べ、熱効率に優れるディーゼルエンジンは燃費性能に優れています。バスやトラックにディーゼル車が採用されている理由はこの高出力性能のため。同量のガソリンを燃焼させた場合よりも高いエネルギーを出力できるのです。
また、排ガス規制が非常に厳しいディーゼル車。
年々厳しくなる排ガス規制に対応するため生まれたのが、「アドブルー」。これ尿素水です。
現在のディーゼル車にはほぼこのアドブルーを使った「尿素SCRシステム」が採用されています。アドブルーは排気ガスを綺麗にするために必要なもので、排気ガスと科学反応させることで有害な窒素酸化物を浄化する役割を果たし、クリーンな排気を可能にしてくれるのですね。
エンジン音は驚くほど静かになった!
エンジン音はすごく静かとは言い難いですが、一昔前のディーゼル車と比較すると相当静かになりました。それに車種によっては、「え?本当にディーゼル車なの?」と聞きちがえるほど静かなモデルも存在しますし、車内に乗り込んでしまえば、もはやエンジン音はほとんど気になりません。
これはエンジンやエンジンルーム内の構造を変更したことが大きな要因。
最近のディーゼル車のエンジンは燃焼方式自体が進化しているため、以前のようにエンジンが発するガラガラと言った大きな騒音を発する車種がなくなりました。またエンジンをカバーで覆うなど遮音材による構造変更がなされているのも大きな要因のようです。
これにより不快な騒音をシャットアウト。
ディーゼル車のメリットは、加速性能と燃費!
爆発的な加速性能!
ディーゼンルエンジンは燃料を高圧縮させるため『爆発的』な推進力が発生します。エンジンがうるさいと言われるのもこの爆発的なエネルギーによる振動のため。
そう「爆発」です。
ガソリン車が燃料を「燃焼」させるのに対して、ディーゼル車は「爆発」させると言った方がイメージがつきやすいですね。
そのため、ディーゼル車は加速性が良いのです。
実際のドライブのことを考えてみると、交差点や信号が多い日本の街中などは「ストップ&ゴー」の繰り返し。高速走行はそれほど頻度が高くないわけで、では一体何が求められるのかというと、停車時からの発進性能や低速からの加速性能だったりします。
つまり、日本の街乗りには加速性に優れるディーゼル車は向いているというわけです。
ハイブリッドにも負けない高燃費!
さらに、燃費も案外良いんです。
プジョー・308(ディーゼル)の実燃費は18.42km/L。
マツダ・MAZDA3(ディーゼル)の実燃費は17.62km/L。
プジョー・308はハッチバック車ではホンダ・フィット(ハイブリッド)に次ぐ高燃費(6位)だったりすので、ディーゼル車の燃費の良さが伺えます。
また、燃費が良い上にディーゼル(軽油)なので燃料単価も安いのですからトータルコストがさらに向上するのは言うまでもありませんね。
今尚引きずるネガティブなイメージとハイブリッド車の存在
それなのになぜ国内でディーゼル車がそれほど流行らないかというと、なんとなく抱いているネガティブなイメージ、それからハイブリッド車の存在が大きいのではないでしょうか。
そもそも2015年に発覚したVW(フォルクスワーゲン)のディーゼル不正事件、通称「ディーゼルゲート」がディーゼル車開発に打撃を加えたと言われています。
この事件以降ディーゼル車に対するイメージも悪くなり、さらにはディーゼルに対する排ガス規制が一層厳しくなったことが販売低迷やハイブリッドシフトにつながり、さらなる追い討ちとなったみたいです。
また、ディーゼル車も早いといえども、やはり一番加速性能に優れているのはEVやハイブリッド車の様なモーター駆動。日本の様にハイブリッドモデルへの投資を推進している国ではディーゼル車開発は下火になっていったため、そもそも国産ディーゼル車が少ないんです。
しかしそのような状況下で、クリーンディーゼルを打ち出しディーゼル車開発を進めてきたマツダはやはり凄い。己が道を突き進むブレないマツダにガンバッレ!!と応援せずにいられない私だったりします。
ディーゼル車にスポーティーな車種が勢ぞろい!
さて、メリットデメリットについてまとめて「案外良いじゃん、ディーゼル車」となったところで、本題の車種比較に参ります。
【ディーゼルハッチバック(Cセグメント)一覧】
- マツダ MAZDA3
- ゴルフ TDI
- プジョー 308
- ミニ クーパーD(SD)/クラブマンD(SD)
- メルセデス A200d
- BMW 118d
現状日本国内で主に販売されているCセグメントサイズのディーゼルハッチバック車はこんな感じです。国産1社、海外車5社の7車種といったところでしょうか。
驚きなのはメルセデスやBMWのような高級車にもディーゼルモデルが存在するということ。
軽油でもスポーティーな走行性能は保証済みと言うことですね。
強いていうならば、高圧縮で高出力可能なディーゼル車は爆発的な加速を可能にしますので、楽しい走りをしてくれる奴なんです。
以前にスペック比較をグラフにした記事があるので、よかったらご参考に。
おすすめは、高トルクのミニ・5door COPPER SD
中でもディーゼルの特性である「加速性」をとことん楽しめる一台が、「ミニ・5door COPPER SD」。
ギリギリCセグメントサイズの5door。
通常スペックのCOPPER Dではなく、スポーツグレードのCOPPER SDがかなりおすすめ。
「ミニ・5door COPPER SD」は2Lディーゼルターボ。最高出力は170PS、最高トルクはなんと驚きの370Nm。
ミニが謳うビュンビュン加速して、クイクイ曲がる「ゴーカート フィーリング」。
まさにそんな言葉にぴったりの走りを可能にしてくれる楽しい一台でした。
まとめ
今回ディーゼルハッチバックのおすすめに紹介した「ミニ・5door COPPER SD」ですが、前述の通りとにかく楽しいことは間違いありません。ただ、ちょっとコンパクトなのが欠点。
用途に支障がないのであれば問題ないのですが、私の様にアウトドアや旅行が頻繁で、道具や家族を乗せるとなった時に荷台スペースが狭いのがちょっと気にかかります。
そんな場合は、ミニ・Clibman SDという選択もアリかと思います。
車体が大きくなるのでキビキビ感は薄れますが、最高トルクが400Nmにアップしているので力強さは健在。車内もオシャレでおすすめです。
また、価格を抑えたい場合はプジョー・308(GT Blue HDi)も十分楽しい車です。
猫足フランス車は乗り心地も非常によく、クイクイ曲がるいわゆるハンドリングマシーン。燃費が良いぶん気兼ねせずにアクセルを踏めますし、V8エンジンサウンドも発生させられる遊びココロのある車です。
プジョー・308については過去の記事に詳しく扱っているのでよかったらご参考に。