春先にモンシロチョウの幼虫による食害を受けたキャベツ。
青虫がムシャムシャと外葉を食べあさっていたので、もうダメかなぁと放置していたのですが、数週間後には綺麗な結球が残っていました!
ありがたく収穫します!
キャベツの成長
順調に育ったキャベツの苗。
しかし春先に白い悪魔がひらりひらりと近づいてきたのです…。
恐るべし、モンシロチョウの幼虫!
その勢いが半端ない!
葉の裏で孵化したモンシロチョウの幼虫の勢いといったら、すごいのです。
あっという間にキャベツの葉はスカスカ状態。
それもそのはず、モンシロチョウの卵は4日程度で孵化し、幼虫で10日程度、蛹(さなぎ)で7日程度過ごしたのち空へ羽ばたいていくのだそうです。モンシロチョウの卵は産卵から2〜3週間で成虫になっちゃうのですね。
孵化に必要な適温は15〜25度。成長のスピードも気温によって変わり、夏場の暑い時期にはその成長スピードもさらに早くなるそうです。
雌は1年に数回交尾・産卵を繰り返し、多くて200個近い卵を産むそうです。
雄の持つ精包の量によって雌の産卵の数や回数は変わるそうですが、とにかく沢山産みます。
さらに、雄は羽化直後から交尾が可能というのですから驚きです。
キャベツなどアブラナ科の葉を食べて成長する幼虫の期間は10日程度もあるため、多くの卵が孵化した場合、その食害も想像を絶するものとなります…。
満月に孵化、駆除する場合はここが狙い目!
モンシロチョウは満月の数日前に卵を産み、その卵は満月の夜に孵化すると言われています。
このサイクルは毎月齢でだいたい同じようです。
そういう訳で、満月の夜の前(孵化前)までにモンシロチョウが卵を産みつけた葉(外葉)をちぎって捨ててしまえば孵化した幼虫による食害を防止することができると思います。
ちなみにモンシロチョウの卵はキャベツやブロッコリーなどアブラナ科の葉の裏面に産み付けられます。天敵から見つかりにくく、孵化後に餌となる葉が産卵適所となっているわけですね。
ちなみに孵化は25度の気温でだいたい3日ですが、見た目でも判断がつきます。
産みたての卵の色は白ですが、孵化が近づくにつれてオレンジ色に変化します。
孵化直後は自分の卵を食べますが、それを食べつくすと葉を食べ始めますので…。
食べられても大丈夫かも
今年は見事に食べ尽くされました。
ああ、オワタ…。どうぞご自由にお食べくだされ…。
と思っていたのですが、数日後畑に足を運んだところ見事に結球したキャベツがゴロゴロと。
あれだけ食べられていても大丈夫だったのですね。
孵化当初はもうウジャウジャ「あゝオワタ状態」でしたが、モンシロチョウの幼虫には天敵が多くいて孵化しても全てが成虫まで育つのは難しいのです。鳥や蜂は青虫を好んで捕食しますし、コマユバチに卵を寄生させられた青虫も養分を取られ成虫になる前に生き絶えます。よって半数以上が自然と減る訳です。
ありがたいことか、自然農法を目指す私の畑は自然の無法状態。
トウモロコシを育てればハクビシンのおやつとなり、冬に新芽が生えれば渡り鳥たちのキャンプ飯となります。今年は畑の半分を休耕するためにヘアリーベッチ(カラスノエンドウみたいな緑肥)を播いていたため、先月までは花が咲き乱れそこに蜜蜂たちも多くやってきていました。動物や虫が集まる場所には新たな循環が発生し、自然と秩序が生まれるようです。
人が大変だとやっかむ仕事を、動物たちは当然のようにこなしてくれます。
ありがたや、大切にしたくてはいけませんね。
さて、無事に危機を脱したキャベツたちですが、傷をつけられた野菜は身を守るために硬くなるという話を聞いたことがあります。
はたして食味としては柔らかさを失うのでどうなのでしょう…いや、キャベツだからシャキッと感が増すのかも!?
などと、疑問をいただきながら収穫してきたキャベツは遜色なく普通のキャベツでした。
多少外葉を食べ漁られはしたものの、私たちが食べるに十分なキャベツは収穫できるみたいです。
まとめ
モンシロチョウは年に5〜6回産卵をするそうで、春から秋にかけて行われます。
つまりこの期間は毎月卵を産み付けられるみたいなので食害を恐る場合は対処が必要です。私のように防虫ネットも農薬も使用しないのなら、なおの事。
しかし販売するわけでもないので、食べられても結球するのであれば、モンシロチョウの幼虫による食害はそれほど気にしなくても良いのかな?
などとも、思い始めています。
まぁちょっと気にはなるので出来るだけ満月前のチェックは行っていこうと思いますが。