庭のキウイフルーツの枝にサルナシの挿し穂を高接ぎしました。
サルナシは別名ベビーキウイとも呼ばれるキウイの近縁種。
じつは日本に自生する在来種で、毛を無くした小さなキウイのような果実をつける植物なんです。
もちろん果実は食べることができ、生食のほか果実酒、ジュース、ジャムなどで美味しくいただけます。
使い道がある役立つ植物ということで、我が家でも育てることになりました。
栽培方法は接木。
もともと庭にあるキウイフルーツの雌木の枝を切り、そこにサルナシの穂木をくっ付けて育てる方法です。
今回はサルナシの接木方法について振り返ります。
サルナシとはどんな植物?
サルナシはマタタビ科に属するつる性の植物です。
科名のマタタビとは近縁の仲間で、このほかシナサルナシなども同じく近縁。
ちなみに中国長江流域が原産のシナサルナシですが、ニュージーランドで品種改良を加えて作り上げたのが皆さんご存知のキウイフルーツ。
そう、サルナシはキウイフルーツの仲間なのですね。
ただ果実の外観はキウイとはだいぶ異なります。
まず第一に果実が小さい。
どんぐりを一回り大きくした程度のサイズにしかなりません。
ただキウイと違い果実に毛が生えていないので皮を剥かずに食べることが可能。
香りが強くジャムや果実酒などの加工品にすると独特な風味を楽しめるということなので、これは是非とも試したい。
サルナシを接木します!
キウイフルーツと仲間ということなので、キウイの木に接木することが可能。
今回は庭にあるキウイの雌木の枝先をカットしてそこにサルナシの穂木を接木します。
用意するのはサルナシの剪定枝。
これを穂木(接木に使う枝)にします。
節がいくつか付いたものを用意。
カットした枝は上下がわからなくならない様に事前に印をつけておくと安心ですよ。
台木となるキウイの雌木。
こちらは枝をカットしてサルナシの穂木を差し込む場所を作っておきます。
切口は綺麗にしておくのが成功の秘訣なので、できるだけ切れ味の良い刃物を使用するように。指を切らないように、でも綺麗に小刀で切れ込みを入れます。
切口に穂木を差し込みます。
形成層(淡い緑色の部分)同士が重なり合うことで癒着し、一つの枝となりますので、しっかりと切口同士が合っていることを確認します。
切口が凸凹だったりずれていたりすると、上手く癒着できず失敗するので慎重に丁寧に。
穂木が差し込めたら固定して完了。
今回は接木専用の固定テープ「メデール」を使用しました。
伸縮性があり結びを作らなくてもペタっとくっ付くので、とても綺麗に仕上がり楽チンでした。
まとめ
接木の作業は1月下旬から2月中旬ごろが適期だそうです。
今回は3月上旬の作業だったので、ギリギリセーフかな…。
上手くくっついてくれると良いんですけどね。
庭にキウイの雌木がある家庭では高接ぎと言って枝先に別の品種の枝を継ぐことが可能です。
今回のサルナシ以外にキウイフルーツは多くの品種が出回っているので、いくつか違うものを用意すると一本の樹からいろいろな品種を採れるようになるみたいですよ。