ライ麦を収穫しました。
土地を選ばず緑肥やバンカープランツとしても一躍かってくれる丈夫なライ麦。
畑にスペースがあるのならぜひ種まきをおすすめします。
自然栽培を行う私の畑でも、畝間や畑の境界線にこのライ麦をよく育てています。
また、グルテンを含有しないライ麦はグルテンフリー生活を望む人にも人気がある食材の一つ。
今回は成長し実った穂を刈り取り、ライ麦を脱穀〜保存してみました。
秋に種まき〜晩春に収穫!
ライ麦は元々小麦畑に生える「雑草」でした。
雑草であったため除草されていましたが、小麦に似た個体はそれを逃れ何代にもわたり採種育成が自然と行われた結果、小麦畑に小麦に似たライ麦が混じるようになりました。
ある時、小麦が絶えるような環境の変化が訪れ、その際に強靭なライ麦だけが畑に生き残りました。
それが「ライ麦」として穀物扱いされ栽培されるようになったという話しです。
だからライ麦は強い。
放っておいてもぜんぜんお構いなしでよく育ちます。
私の畑でも種まきから完全放任だったライ麦が雑草を跳ね飛ばすようにぐんぐんと成長し、立派な穂を付けていました。
収穫はすっきり晴れて乾燥した時!
昨年秋(10月ごろ)に種蒔きしたライ麦。
晩春から初夏に当たる5〜6月。
穂全体が黄金色に変わり、穂も重そうになってきました。
そろそろ収穫していこうと思います。
収穫は天気をみて行います。
晴れが続いた日を選ぶと、穂がしっかり乾燥して保存性が伸びます。
湿気を含んでいる穂は刈り取った後天日干しししっかり水分を除いてから脱穀します。
また上記の天気に加え、私は月齢(月の満ち欠け)も意識していたりします。
満月に向かう時期に引力の関係で栄養が上部へ向かうため、地上に種や実を宿す作物はエネルギーのあるものが収穫できると言われています。
ただし水分量もこの時期に同じ動きをするため、保存性については反比例。
そのため、収穫後すぐに消費してしまうのであればこの時期。
長期保存するのであれば、新月に向かう時期が最適のようです。
私はダラダラと必要な時に使おうと思っていたので、今回は新月に近い月齢時期で収穫をしました。
さて収穫方法です。
手刈りなので大した道具は必要ありません。
必要なのはノコギリ鎌のみ。
稲系の収穫にはザックリ切れるノコギリ鎌が最適です。
自然農法を行う人にはお馴染みのこのギザギザした鎌。
収穫以外に草刈りなんかにも重宝するのでおすすめです。
ノコギリ鎌は、手入れが楽な「ステンレス」で、刃が強い「焼入れ」がマイベスト。
焼入れとは鋼を作る一つの方法で、鉄を高温で熱し組織を整えることで強靭な「鋼」に変化します。
市販されているノコギリ鎌は、刃の背側のみに焼入れした製品と、刃全体を焼入れした「総焼入れ」と呼ばれる製品があるので、私は持ちが良く使いやすい「総焼入れ」を選ぶようにしています。
ちなみに焼入れしていない格安ノコギリ鎌を購入したことがありましたが、刃がぐにゃっと曲がって使いづらかったですし、ちょっと怖いなと思ったので、それ以来焼入れは必須となりました。
少量なら機械を使わず手動で脱穀!
刈り取った穂を脱穀していきます。
一般的には脱穀機を使って一気に大量に作業を行うのでしょうが、私はほんちょび少量なので手作業。
まず用意するのは叩くものと、落ちた実を受けるシート。
ネットで調べてみると、よくビール瓶などを使うと書かれた情報があったのでその通りにやってみました。
確かに叩くと穂から実が落ちる!
ただ、ちょっと瓶が重く腕がパンパンに…。
そのため、途中からは叩く道具を変更してみました。
用意したのは、振りやすい長さでカットした竹の棒。
手頃な太さで握りやすく、軽い!
これでパンパンと叩くと、先ほどよりも勢いよく実が落ちてきました。
あっという間にシートにいっぱい。
脱穀した実を選別していきます。
ちくちくとした穂の殻がたくさん混ざっているので、ザルでざっくり取り除いた後、手箕(てみ)にのせて風を使いさらに選別していきます。
手箕に乗せた実をふわっと中に飛ばしたときに、比重の軽いゴミは飛ばされ実が残ります。
これを何度か繰り返すと綺麗に身だけが残るとう古来からの選別方法。
できれば風のある日に作業を行うと、効率よくゴミが吹き飛びます。
こちらが選別後のライ麦。
なかなかいい感じにゴミを取り除くことができました。
まとめ
大きなボウルいっぱいにライ麦がとれました。
私は雑穀米としてお米に混ぜて炊いいただくのがメイン。
大胆に使っても一年分くらいはありそうで安心ですね。
ちなみに、炊飯時にはスピードモードはお勧めしません。
精米したお米と比べ水と火の入り具合が悪いため、芯が残る感じ。
しっかりと水を吸わせてじっくり炊いたほうが柔らかく仕上がります。
それでもプチッとかみごたえは残りますが、個人的にはこのプチッが好きだったりします。