土が露出した日陰の庭は雨が降るとグチョグチョ。
靴が汚れるのが嫌で敬遠している場所です。
そこで暗くて湿った日陰の庭にウッドチップを敷いて環境を改善します。
ちょうど先日、市内でウッドチップの無料配布があると聞いたので、スコップとチリトリをを持参して配布イベントに参加して来ました。
早速ウッドチップを庭に敷いたところ、雰囲気がガラリと一変。
さらに森の中に居るようないい香り。
あれだけ毛嫌いしていた陰鬱な庭が、まるで雑木林の中に居る様な明るく爽やかな雰囲気に様変わりしたのです!
今回はウッドチップを配布する「成田空港の活動」と、「配布イベントの様子」、さらに「ウッドチップの使用例」についてまとめてみました。
成田空港はただ飛行機を飛ばしているだけじゃなかった!
Down load:「エコ・エアポート」ダイジェストマップ(PDF:4.78MB)
出典引用:成田国際空港エコ・エアポート推進協議会
成田市では定期的にウッドチップの配布があります。
じつはこれ成田国際空港エコ・エアポート推進協議会という組織が開催しているイベント。
「成田国際空港エコ・エアポート推進協議会」とは成田空港に関連事業者から構成される集まりで、成田国際空港で発生するさまざまなモノ(ゴミなどの資源)を環境負荷の低いものにして、環境にやさしい「エコ・エアポート」を実現するために空港関連事業者が一体となって環境保全活動を推進していくための組織だそうです。
騒音など昔から取り沙汰されている問題のほかにも、地域環境保全に対する取り組みはたくさんある模様で、エコ・エアポート推進協議会では「周辺環境への取り組み」、「資源循環への取り組み」、「気候変動への取り組み」および「環境マネジメント」といった課題にサステナブルな環境目標を立てて活動を行なっているとのこと。
では具体的にはどんな活動をしているのか?
成田空港から1日に発生するゴミの量はなんと、70トン!
主な活動には、空港内で発生するゴミの処理や周辺自然環境の整備などがあります。
成田空港で1日に発生するゴミはなんと70トン!
トラッ50台分及ぶゴミはしっかりと分別し資源リサイクルを行い空港に隣接するナリコークリーンセンターに運ばれ処理されているのですが、ここでもゴミ処理で発生する熱エネルギーを有効活用する「サーマルリサイクル」で発電し消費電力をまかなっているという循環っぷり。
また、レストランの油水は一度厨房排水徐害施設で浄化してターミナル内のトイレ洗浄水として再利用されているそうです。
ただ飛行機を飛ばすだけの飛行場ではないんですね。
空港の内部や周辺には空港活動を循環させる様々な施設が立っている模様。
生ゴミは堆肥化して大地に還元、コンクリは粉砕して再利用!
多くの旅行者やそこで働く人がいる限り、食べ物のゴミも発生します。
ここで出た生ゴミもリサイクル。
生ゴミはおがくずと発酵菌と混ぜて発酵箱で発酵。
さらに熟成箱で3ヵ月熟成すると、サラサラのコンポストが出来上がるそうです。
これらは空港内外の緑化施設で役立てているほか、専用の小袋に詰めて空港周辺地域や空港内のイベントで無料配布されています。
神崎町の「こうざき酒蔵祭り」や成田山参道の「NARITA酒フェスティバル」など市内周辺のイベントでは必ずと言って良いほどブースをよく見かけます。私も見かけるたびに堆肥パックを頂いている一人。とても状態の良い堆肥です。
また設備の修繕で発生するコンクリートややアスファルトはリサイクルプラントと呼ばれる施設で粉砕されたのち、建物への骨材として加工して再利用されているそうです。
周辺地域の緑化事業
空港開港から40年間。
建設のために広大な自然が開拓され消滅したわけですが、空港ではそんな背景もあるためか積極的に周辺の自然環境保全への取り組みを行なっています。
防音林として整備されている周辺の林は、定期的な間伐や除草など人の手が入ったおかげで、以前までの薮(ヤブ)から健全な雑木林に生まれ変わった地域もありますし、調査により環境省レッドリストに掲載されている「キンラン」や「エビネ」などといった珍しい植物の生育も確認されているそうです。
このほか、場外放水路として元々作られていたコンクリート製のを用水路を自然の川に近づける里山の環境整備、空港に隣接する「さくらの山公園」や芝山町の「エコ・アグリパーク」などの施設管理もしており、お陰で空港周辺には自然散散策のできる散策路がたくさん存在しているのも嬉しいところです。
こういった魅力のある自然環境を子供達に伝えるため「エコキッズ・クラブ」と呼ばれるイベントを開催しています。成田空港のエコな活動を通して環境保全の大切さを知ってもらうため、空港内外の様々なツアープログラムが用意されているみたいです。
今まで「ただの森」として放置されていた自然に、住民の意識を向ける良いきっかけにもなっているのではないでしょうか。
ある程度整備されることで踏み入れやすくなる場所はありますし、私も今回の記事を書いて色々な情報を知ったことで、整備林の散策に出かけたいなと思っていたりします。
ネガティブな要素ばかりが目立つ空港開発ではありますが、自然に向き合えるきっかけを作ってくれた良い活動だとも感じています。
成田国際空港のエコな流れを知った上で訪れると、また違った見方で空港を利用できそうで楽しみです。
ウッドチップをいただきました!
さて、ウッドチップのお話。
成田市の広報紙を見ていると「ウッドチップ配布のお知らせ」との記事を発見した私。
さっそく配布の日時にウッドチップを貰いにいってきました。
当日は11時から配布開始とのことだったので、時刻丁度に現地に到着できるよう出発したのですが、いざ到着するとそこにはすでに長蛇の列が…。
一体どれ程待つのかと心配していましたが、先着の積み込みを待って20分ほどで私も配布場所に案内していただくことができました。
ウッドチップは山積みされており、その周囲を取り囲む形で車をつけて配布(各自で集積)するスタイル。
私も早速車をつけウッドチップの積み込みを開始します。
広報やHPのお知らせにも記載がありましたが、集積手段や道具は各自のセルフ。
係りの人はしっかりと誘導してくれますが作業を手伝ってはくれませんし、集積用の袋やスコップなどは自分で持っていかないと用意がありませんので、ご注意を。
積み込みには「石炭スコップ」と呼ばれる口の広いスコップやチリトリなどがあると一度にたくさんすくえるので便利です。また、多少水分を含んでいるため量が増えると重たくなりますので、厚めのビニール袋か農家さんが使っているような紙製の米袋などがあると破れる心配もなく安心です。
また、周囲の方々を見てみると二人組で来ている方が多かったですね。
一人が袋の口を開きもう一人がウッドチップを投入する、といった具合で効率良く積み込みされていました。私の様に一人で来ている人はトロ舟のような平たい桶に積み込んでトラックの荷台に積み込むと効率良さそうでしたね。ここは反省です。
チップは細かめに粉砕されているので、様々な用途に活用できそうです。
くはぁぁぁ〜。
ウッドチップ特有のいい香り。
まるで森の中に居るみたいです。
ただ15分ほど集積をしたところで、私の体力は限界。
マスクをした上、慣れない上下運動。
もう腰がギシギシ、汗もダクダクなので、このあたりで終了です。
お陰様でたくさんのウッドチップを頂くことができました。
成田国際空港エコ・エアポート推進協議会の皆さんありがとうございました!
ウッドチップの活用
さて持ち帰って来たウッドチップを活用させていただきます。
今回は建物裏手の庭。
ここは日が当たりにくい上に、裏手に立つ山(傾斜)からの水脈が通る常に湿った場所です。
雨後は数日間地面が湿っていてグチョグチョ状態。
おかげでアジサイなど水気を好む植物はよく育つ場所ではあるのですが、歩くと靴裏が泥だらけになるので敬遠している場所でもありました。
田舎特有の極端に雑草を嫌う母が長年除草剤を撒いた地面は、土が露出しご覧の通りそっけない感じです。今朝は霜がおりたので露出した土はダイレクトに冷気を浴びて霜に持ち上げられた状態。
全く生命力を感じませんが、かろうじて苔は再生を開始した様子。
自然農法をする私としては土壌環境のことを考えると土を露出するくらいなら雑草を生やしておきたいと思うのですが、そこはご近所の目を気にする母も譲れないところ。
「タネが飛ぶから雑草は生やしちゃいかん」と昔からの姿勢を変える様子がありません。
しかし、このまま母に除草剤を撒かれ続けて土壌環境が悪化していくのは、何とかして食い止めなくてはなりません。井戸水もありますし環境面での心配があります。
ではどうすれば良いかと考えたところ、たどり着いたのがウッドチップだったのです。
要は雑草が生えてこなければ良い訳で、ウッドチップで土壌を覆うことで遮光し雑草の発生を抑制すれば良いのです。
そして今回頂いたウッドチップを敷いた感じがこれ。
木片なので通気性や水の浸透も問題無し。
有機質なので地面と接する下の方からゆっくり分解され微生物の餌となるでしょうし、土壌の改良としても役に立っていくとも思われます。
そしてなにより、辺り一帯に森の中にいるような良い匂い。
匂いに誘われて足を踏み入れると、ふかふかして気持ちが良いんです。
もう無駄にウッドチップの上を歩きまわってしまいます。
今まで敬遠していた湿って暗い日陰の庭の一角は過去のもの。
ガラリと印象が変わりました。
地面の暗い土色とも違い、明るくて温かみのある木片の色は、木と地面のコントラストを作り庭木が一層綺麗に映るようになりましたし、何よりもハイライト色を含む木片のおかげで明るい雰囲気に様変わり!
うむ、良いです!