東京に住んでいた頃、毎月必ず足を運ぶタイ料理屋さんがありました。
それが西荻窪にあるタイ料理屋「ぷあん」というお店です。
そんなにも私を惹きつけたのは、
土日限定で登場するメニュー「カオソイ」という料理の存在なのでした。
今はもう通えないのですが、時々無性に食べたくなるのです。
ならば作ってしまいましょう!
西荻窪のアジア料理屋さん「ぷあん」
東京都杉並区西荻南2-24-1
当時杉並区の荻窪に住んでいた私は、月に1度隣駅の西荻窪の美容室に通っていました。
そして、散髪後に必ずと言ってよいほど立ち寄るタイ料理屋さんがあったのです。
それがぷあんでした。
新婚生活をスタートさせたばかりの私達は、当初杉並区の西荻窪に新居を移しました。
西荻窪は荻窪と吉祥寺に挟まれた快速の止まらない小さな駅なのですが、
こじんまりとしたセンスの良いお店が多く点在し、そんな雰囲気が好きで越してきたのでした。
ぷあんを知ったきっかけは妻からの誘いでした。
ゆらゆら帝国というバンドが好きだった妻は、
「西荻にメンバーの奥さんがやっているタイ料理屋さんがあるから行こう!」
と言い出したのです。
不純な動機からの誘いだったのでそれほど乗り気ではなかったのですが、渋々妻の誘いに付き合うことにしたのです。
お店は西荻窪駅南口から5分ほど歩いた住宅街の中にぽつりとありました。
え?こんなところにもお店があるの?
というのが、西荻の良いところでもあります。
界隈のお店同様に店内はさほど広くなく、10畳ほどのスペースに4人テーブル席が3つ、2人テーブル席が1つ、カウンター席が4~5席があります。
それと2階には座敷もあります。
私が訪れたのは土曜日のお昼。
土日限定メニューというものがあり、それが「カオソイ」だったのです。
バックパッカーをしていた頃、タイ北部やラオスを旅することが多く馴染みの深かったメニューであり、懐かしさも手伝い迷わず注文をしました。
運ばれてきたカオソイは私の想像通りのあのカオソイでした。
味は現地で食べていたものと比べると少しマイルドな辛さ。
日本人に合わせたちょうど良いテイストでした。
辛いものは好きな方である私ですが、
ヒーハーと食しているうちに、最終的には「旨さ」よりも「辛さ」が勝り、『料理本来の旨さを存分に味わえない』ということがあります。
しかしこのちょうど良いマイルドな辛さは、カオソイの辛さと旨さをしっかり味わえる絶妙な味付けだったのです。
この美味しさを知ってからというもの、もう「ぷあんのカオソイ」のとりこ。
その後、家族が増えたこともありお隣の荻窪駅近くに家賃の安い物件を見つけ引越しをしたのですが、美容室は変わらず西荻窪に通い続けていたのです。
そしてその度に昼食を食べに行っていたのが「ぷあん」だったのですね。
カオソイとは
「タイのカレーラーメン」といったらイメージが付きやすいかもしれません。
カオソイはココナッツミルクベースの少しマイルドなイエローカレーのスープに
中華麺と揚げた麺、鶏肉などが入ったタイ料理です。
でも、あまり耳にするメニューではありません。
タイ料理屋さんのメニューといったら…
「ガパオ」「カオマンガイ」「パッタイ」や「タイラーメン」…
などですよね。
じつは「カオソイ(カオソーイ)」はタイ北部の郷土料理。
そのため一般的なタイ料理店ではメニューとして扱っているお店は少ないのです。
ウボンラチャタニーなどがあるイサーン地方や、チェンマイやチェンライなどがあるタイ北部を旅した人は馴染みがあるかもしれません。タイ国内でも北部と南部とでは食文化も少し違うのです。
ちなみにラオスにもカオソイは存在しますが、これまた風味が違います。
ラオスのカオソイはライスヌードルのあっさりスープベースが多かったりします。
カオソイを自分で作ってしまう!
ぷあんや、ましてタイにまで足を運ぶのは大変。
でもどうしてもカオソイが食べたい!
それならば自分で作ってしまいましょう!
作り方
食材
- いなば缶詰(今回は「チキンとタイカレー(レッド)」)…1缶
- ココナッツミルク…100cc
- ニンニク…1片
- 生姜…1片
- 麺(中華麺・卵麺など)…1袋
- パクチー…適量
- 玉ねぎ…適量
缶詰はイエローカレーでもOK。レッドカレーよりもすこしマイルドになります。
作り方
- フライパンに軽く油をひき、麺を少量投入しカリッとするくらいに炒めます。
乾麺の場合はゆでた後に炒めます。
- 麺を別皿に移し、スライスしたニンニクと生姜を炒めます。
- いなば缶詰「チキンとタイカレー(レッド)」を鍋に投入し中火で軽く炒めます。
- ココナッツミルク(たぶん分離していると思うので固形状の部分)を投入しカレーと混ぜ合わせます。
- 残りのココナッツミルク(液状)と水を少し足し味と分量を調整します。
- 別の鍋にお湯を沸かし麺を茹でます。
- 器に麺とカレースープ、その上に揚げ麺を乗せます。
トッピングにパクチーや玉ねぎスライス、レモンや高菜などを乗せたら完成。
Point
味を調整したい場合は、ナンプラーや砂糖、酢、トウガラシなどを追加してもOK。
まとめ
味は「ぷあん」や本場のものには到底敵いませんが、
なかなかの美味しさです!
家庭でこんなに手軽に美味しいカオソイが作れるのは嬉しいですね。
次回は味付けやトッピングを変えるなど、いろいろと楽しめそうです。
それにしても、いなばの缶詰ってすごい!