先日外房の磯で掬ってきた小魚達を自宅で飼育することになりました。
魚種は何かの稚魚、イソガニやモズクガニ、スジエビやヤドカリ、巻貝など多種多様です。
早速小型水槽セットと海水の素を購入し磯の潮溜りを再現してみました。
今回は海水水槽の立ち上げに必要な道具やレイアウト方法、餌の種類や管理方法について振り返ります。
磯から持ち帰った稚魚達を小型水槽で飼育
先日子供達と外房の海で捕まえてきた小魚達。
自宅で観察したいと言うので、持ち帰り小型の水槽で飼育することにしました。
以前にも磯ガニの飼育をしたことがあったので、同じような要領でセッティングしていきたいと思います。
磯の潮溜りで魚達を捕獲した様子はこちらの記事で↓。
水槽はGEXのグラステリアシリーズのセットがおすすめ
小魚飼育に伴い、水槽を新調しました。
購入したのはGEX(ジェックス)から発売されている「グラステリアFL300のスリムフィルターセット」。
GEXはアクアリウム用品を販売する日本国内の企業。
水槽や濾過フィルターなど、私も昔からお世話になっている安心できるメーカーです。
水槽と濾過フィルターを購入するならセットになった商品が販売されているので、何かとお得。
今回は上記の水槽&フィルターセットと人工海水の素のみを購入しました。
費用は2つ合わせて5,000円ほど。
初めてで何を買ったらいいかわからないという人にはセットがおすすめです。
水槽&フィルターセットの何がお得かと言うと、そのセット内容。
上記画像に写っているのがセット内容の全て。
まずは水槽。
GEXの製品の中でも特に透明感があり綺麗な仕上げの「グラステリアシリーズ」。
フレームレスなのはもちろん、ガラスエッジやガラスの貼り合わせも精巧、ガラス水槽それ自体がまるでインテリアのようにきれいで素敵なんです。
ガラス水槽にはフレームがあるタイプやコーナーが丸く湾曲しているタイプ、今回のように4枚を貼り合わせているタイプが存在します。
湾曲しているコーナーもガラス自体は綺麗なのですが、実際に水を入れて魚を観察してみるとどうにもコーナーからの見え方が歪んでいて気持ち悪いので個人的には好みではありません。
その分、貼り合わせタイプはエッジがスッキリしていてスタイリッシュだし、とにかく見やすいので気に入っています。
グラステリアFL300のサイズは幅30×奥行20×高さ25cm。
FL○○○の「○○○」は横幅を意味し、今回なら300mm(30cm)ということ。
ちなみに今回私が購入した水槽は奥行きが200mm(20cm)。
同じ奥行き200mmのサイズラインアップ(幅)は結構豊富で、200mm、300mm、400mm、450mm、600mmなどが揃っています。
今回私が奥行き200mmにした理由は魚の見やすさを意識したため。
岩陰に隠れたがるハゼやエビ、カニ類は奥行きがありすぎると岩の裏側などの物陰に潜んでしまって姿を見せることが少ないケースがあります。
奥行きを抑えて、その分横幅を持たせた水槽の方が観察はしやすいです。
濾過フィルターは薄型静音仕様の「スリムフィルターDC-X(S2)」で、活性炭スリムマットとバクテリアスリムマットがそれぞれ1枚ずつ付属。
電源はアダプタが付属しているので、USBとACアダプタが両方が使えます。
また、水槽下に敷けるクッションマットと「クリアLEDフラッティ」(別売り)天という超コンパクトLED照明をセット可能なクリア天板が付属。
その他、カルキ抜き、濃縮バクテリア、フレークタイプの餌など、初期立ち上げにはありがたいおまけ付き。
「スリムフィルターDC-X(S2)」は濾過フィルターが2枚並列にセット可能です。
今回は付属していた活性炭スリムマットとバクテリアスリムマットをセット。
濾過フィルターはこのほかに「pHキープ&バクテリアスリムマット」「コケを抑えるスリムマット」「スポンジスリムカセット」など用途に応じて変更可能です。
砂利と岩を入れてレイアウトを決めていきます。
今回砂利は軽石(榛名の軽石[小粒])を使用。
ホームセンターで15L入で400円ほどで売っているもの。
普段ガーデニングで使用している植物用のものをよく洗い底砂として利用しました。
軽石は白くに濁ったり、PHをすこし上げるデメリットもあると言われていますが、個人的には許容範囲内だと思っています。
実際に数週間使用しても生体に悪影響を与えているようには感じませんでした。
海水を作るなら「海水の素」
お次は海水。
今回もマリンメリットの海水の素を使用します。
本品は900g入りで25ℓの海水を作れるそうなので、海水1ℓ作るには36gの海水の素を溶かせばオーケー。
水槽は13ℓの容量なので、468gを秤量。
秤量した海水の素を入れたバケツに、13リットルの水をじゃばー!
かき混ぜてしっかりと溶かしてしばらく放置しておきます。
ちなみに我が家は井戸水なのでこのまま水槽の水として使用しますが、一般家庭で水道水を使用する場合はカルキ抜きを行う必要があります。
カルキとは水道水に含まれる塩素分。
これを薬剤で中和(もしくは天日干しで蒸発させる)する必要があります。
カルキ抜きの際には水槽セット付属の「カルキ抜きの素」を混ぜるだけでオーケー。
水合わせをしてからお魚投入
さあ、海水も用意できたので魚達を投入。
といきたいところですが、念の為水合わせをして水質に体をわせてから徐々に投入することにします。
水合わせとは、水温や水質(PHや塩分濃度)に慣らせること。
元の環境(今回は水汲みバケツ内)に新しい水を少しずつ足していって、移動先の環境に体を慣らしていきます。
新しい海水をコップ1杯バケツに入れて10分ほど放置。
次は2〜3杯、また10分ほど放置…みたいな具合でどんどん水を足していきます。
5回ほど繰り返したら、やっとバケツから個体を掬って水槽へ投入です。
全ての魚達を投入完了しました。
投入当初は慌てふためくようすでしたが、水質にも馴染んでいるようで徐々に落ち着きをみせはじめました。
拾ってきた海藻などを入れたらなんだか海の中みたいです。
潮溜りの生き物のえさ
水槽には、小魚(泳ぐ系と張り付く系)、スジエビ、モズクガニ、イソガニ、ヤドカリ、貝が生息しています。
基本的には皆雑食性なので、餌は動物性の餌でOKなようです。
我が家は基本的にメダカの餌を使用。
また、水槽セットに付属していたフレーク餌もあったので両方を小瓶に混ぜて保管し朝と夕方に3〜4杯与えるようにしています。
右寄せにしたいので、天板をちょっとカスタム
水槽セットに付属していたアクリル天板。
水の蒸発や魚の脱走、猫のイタズラなどを防ぐためにとても重要なアイテムが付属してくれていました。これは嬉しい。
デフォルトの推奨位置が中央のようで、天板に設けられている切り抜き位置も中央にセットされていました。
ただ今回はレイアウトの関係上、濾過フィルターを右寄せしてしまったため、既存の切り抜き穴では対応できなくなってしまいました。
そこでちょっとカスタムDIY。
濾過フィルターの排水口の位置に合わせてアクリル板をカットしました。
カッターで切れ込みを入れ、パキッと折る。
ちょっと硬めのアクリル板だったので少し時間と力を要しますが、スッキリと収まる位置で穴を開けることができました。
ちなみに、アクリル板中央にある水は、コンパクトLEDライト(別売)が載せられる仕様になっています。
水槽ライトもどんどん小型化が進み、今ではこんなにコンパクトなものが出てきているのですね。
これならスタイリッシュだし、LEDだから省エネです。
海藻を入れると水が茶色く濁る
この日の夜、水槽の異変に気がつきました。
なんだか、水が黄ばんで見える…。
原因は海藻。
海で拾った漂流メカブを一緒に入れていたところ、色素が滲み出てしまった模様です。
生育している海藻は問題ないのかもしれませんが、このようにちぎれた海藻は海水の中で出汁が出ちゃうのですね。
とう言うわけで、お出汁を出しちゃう海藻は取り除きました。
お、見違えるほどクリアになりました!
まとめ
子供達が観察したと言うことで持ち帰った海辺の生き物たち。
水槽が立ち上がってからと言うもの、子供達はもちろん、私や妻、愛猫達もお気に入りで、常に誰かしらが水槽前でじーっと見入ってしまっています。
思っていたよりも簡単に環境を再現することができるので、ぜひ挑戦してみるのもおすすめですよ。
それから、ヤドカリは成長とともに貝を引っ越しします。
サイズの違うお引越し用の巻貝を多めに拾ってきて水槽に入れてあげておくと良いかもしれません。
結構頻繁に引越しするので見ていて楽しいですよ。