【アウトドア/バーナー】ガスボンベの「ノーマル」と「ハイパワー」何が違うの?

パワーガスとノーマルガスの違い/イワタニプリムス/スノーピーク/コールマン/SOTO アウトドア

キャンプや登山などアウトドアで調理をする際に必要となるコンロやバーナー。
バーナーやコンロにはガスのほかに液体や固形など燃料タイプが違った様々な商品が販売されています。

私がメインで使用しているのはガスバーナーと呼ばれるLPGガスボンベをセットして使用するアイテム。
このバーナーにセットするガスボンベには「ノーマルガス」と「ハイパワーガス」の2種類の製品が存在しているのですが、実は使用用途が違うの知っていましたか?

結論から言うと
「夏場にハイパワーガスを使用すると燃費が悪い」
ということでした。

今回は、ガスバーナーに使用するLPGガスボンベの違いについて、気になったことをまとめてみました。

パワーガスとノーマルガスの違い/イワタニプリムス/スノーピーク/コールマン/SOTO

違いは充填ガスの種類でした

パワーガスとノーマルガスの違い/イワタニプリムス/スノーピーク/コールマン/SOTO(エバニューコッヘル/オレンジ)

キャンプや登山などアウトドアで調理をする際に必要となるコンロやバーナー。
現在、バーナーやコンロにはガスのほか液体や固形の燃料タイプなど、様々な商品が販売されています。

今回は、私も長年愛用しているガスバーナーについて。

私が使用しているのはスノーピークのギガパワーという製品。
丸っこいタイプのガスボンベに装着して使用するものになります。
かれこれ20年近く使用しており、国内の登山や旅行を長年共にしてきた相方的な存在です。
未だ不具合なく現役続行中の優れもの。

 

 

燃料であるガスボンベについても、ホームセンターやアウトドア用品店の店頭ではコールマンやプリムス、キャプテンスタッグ、スノーピークなどアウトドアメーカー各社のロゴが入ったボンベをよく目にします。
ただ、よく見ると同じメーカーでもいくつか種類があるみたいです。

そうバーナーに使用しているガスボンベですが、実はいくつか種類があるのですが、ご存知でしょうか。

大抵のガスボンベには「ノーマルガス」と「ハイパワーガス」の2種類が存在します。
値段はハイパワーの方が若干高め。

私も以前はなんとなく「値段が高い分、パワーも燃費も良いもの」と思ってハイパワーのものを購入していましたが、じつはそうでもないみたいです。

「ノーマルガス」は夏用、「ハイパワーガス」冬用・オールシーズン用というように、それぞれ使用用途が分かれていました。
それは充填ガスの性能の違いによるもの。
実は夏にハイパワーガスを使用しても燃費が悪く何も利点がなかったみたいですよ。

 

パワーガスとノーマルガスの違い/イワタニプリムス/スノーピーク/コールマン/SOTO

そう、充填されているガスの種類が違うのです。

携帯式のガスボンベには通常LPG(Liquefied Petroleum Gas)と呼ばれる液化石油ガスが詰められています。このLPGには「ブタン」と「プロパン」が存在します。

基本的にはノーマルガスにはブタンが、ハイパワーガスにはブタンとプロパンの混合が使用されていることが多いようです。

このそれぞれのLPGで沸点が違ってきます。
沸点とはボンベ内で液体となっているガスが気体に変化する温度。

水なら100度で気体になりますよね。
ブタンは−0.5度、プロパンは−40度なんだそうです。
※一部製品にはブタンよりも沸点が高い「イソブタン(沸点-11度)」を使用しているものもあります。

つまり-0.5以下になるとブタンだけのガスボンベは気体燃料が噴出されず火がつかないというわけです。

そのため、夏用ガスボンベと呼ばれるノーマルガスには「ブタン」。
冬用(オールシーズン)ガスボンベには「ブタンとプロパンの混合」が使われているのです。

 

ハイパワーには弱点もあった

パワーガスとノーマルガスの違い【成分:LPGブタンとプロパン混合】/イワタニプリムス/スノーピーク/コールマン/SOTO

上記画像はプリムス(Iwatani)のノーマルガスボンベ。
成分表記には「LPG〈液化ブタン〉」の表記があります。

つまりこのガスボンベは-0.5度を下回る環境では着火しないということですね。
ただ厳密には10度を下回るような日本の冬環境では徐々に性能が低下してくる使用体感があります。ボンベを振るとシャカシャカ鳴るから燃料はまだ入っているのに、「なんか着火しにくいな」と思ったら外気温が低下しているためと疑った方が良さそう。

そんな場合は、ガスボンベ自体を温めてあげると中のLPGが気化しやすくなり着火してくれます。ちょっと冷たいですがガスボンベを胸元に入れ優しく温めてあげましょう。

 

パワーガスとノーマルガスの違い【成分:LPGブタンとプロパン混合】/イワタニプリムス/スノーピーク/コールマン/SOTO

一方のハイパワーガスの表記は「LPG〈液化ブタン・プロパン混合〉」となっています。
プリムスの場合、LPG成分比率はブタンガス約75%、プロパンガス約25%でした。

プロパンの沸点は−40ということで、プロパンがいくらか含まれていることで極寒の地でも着火は可能。
ただし、夏のような高気温環境下ではノーマルガスと比べ気化する勢いが強いので燃費はすごく落ちます。無駄にガスばかり出すためあっという間に燃料が空っぽなんてこともありえるので注意が必要ですね。

まとめ

「ハイパワーだから火力もすごいんだろうな」
「なんかハイパワーって通っぽいな」

何も考えずにハイパワーガスを手に取っていたこともありましたが、これは単なる思い込みでしたね。成分による性能の違いを知ると適材適所の正しい選び方がわかりました。

私のように関東圏に住み冬の山登りはせず、氷点下を下回る環境では巣ごもるタイプの人間にはノーマルガスで十分。ハイパワーにはあまり縁のない人間だったようです。

余談ですが、ガスボンベは安全面の関係から機内持ち込みも預け荷物もできないので、海外旅行などで飛行機を使用する場合は注意が必要です。そんな場合は現地調達しやすい別の燃料系のもを検討するのもありですね。

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