秋口にバジルが可愛らしい小さな花を咲かせました。
今年も畑のお守りとしてナスとトマトの畝間に植えていたホーリーバジル。
花期には周辺から様々な種類のミツバチがやってきて賑わいを見せていました。
秋が深まるとその姿は消えましたが、飛び交うミツバチたちのお陰で穂先に無数の種を蓄えてくれていました。
最近ではバジルシードと呼ばれ健康食品としても注目を浴びている種ですが、私にとっては来年も畑で活躍してくれる大切な種でもあります。
さぁ乾燥させたら種取りですよ。
今回は種取りの方法を紹介します。
何かと役にたつホーリーバジル
- コンパニオンプランツ
- 食用
- 虫除け
- 観賞用
とにかく多目的に使えるバジル。
菜園を営む畑人の中では、トマトの混植(コンパニオンプランツ)として有名なのがバジルです。
アンデス出身(原産)のトマトにとってカラッカラに乾燥した大地がじつは好きなトマト。
そのためトマトは乾燥気味に育てた方が甘くて美味しいものが出来上がります。
バジル類を隣に植えておくと土中の水分を奪いトマトが乾燥気味に育つことから、広くトマトのコンパニオンプランツとして使われています。
さらにバジル特有の匂いの効果で、アブラムシやテントウムシダマシ、蚊などといった害虫の防除にも役立つとも言われており、植えておくと何かと便利なバジル。
ちなみに今回はホーリーバジルですが、バジル類(というかシソ科)には「役にたつ」品種が沢山。スイートバジル、ホーリーバジル、レモンバジル、青シソ、赤シソなど、私の畑でも隙あらばいろいろな品種の苗を植えて育てています。
お陰で花期なると私の畑は無数のミツバチたちで大騒ぎ。
昨今ネオニコチノイド系やグリホサート系の農薬や除草剤の影響でミツバチたちの姿が消えているとも指摘されている環境の中、私の畑が彼らにとって貴重な飯場となってくれているのなら嬉しい事です。
なんならここに巣を作ってくれてもいいんだけどなぁ。
さて、秋口に畑から刈り採ってきたホーリーバジルを束ねてベランダにぶら下げておきました。数週間経った現在はご覧の通りカラカラに乾燥しております。
今回は来年畑に蒔く種の採種です。
種ができるのは、花が咲いた花穂と呼ばれる部分。
省スペースで乾燥させたい場合には花穂の部分だけ摘み取って束ねておくと良いかもしれませんね。私はちょいちょい葉っぱを摘み取ってお茶に入れたりもするので茎全体を束ねておりました。
こちらが乾燥した花穂先。
よく見ると小さな袋状のものが沢山付いています。
この袋状の殻の中にホーリーバジルの種が入っています。
種は一つの殻の中にだいたい3〜4個。
とっても小さいので、強い風が吹くと飛んでいってしまうので注意が必要です。
採種方法
採種方法は簡単です。
- 基本的には、花穂の殻がついた茎の根元をつまみ、穂先に向かってスライドすると花穂の殻ごと綺麗に取れます。
- その後、殻を軽く揉んで中の種を取り出します。
- 最後に種が飛ばない程度の息を吹きかけて、殻を飛ばして取り除いたら採種完了!
ちなみに今回はそれほど量を必要としていなかったので、上記の方法ではなくビニール袋に溜まった種を採って終了しています。
乾燥させたホーリーバジルを穂先を下に向けた状態で束ごとビニール袋に入れます。
そして振ります。
しっかり乾燥した種は、振動で簡単にこぼれ落ちるので、これだけでも結構な量の種が溜まるのですね。
ただ、粒を取残さずに採種したい場合は、はじめに紹介したように花穂の殻ごと一度茎から取り集める方法の方が確実です。
ビニール袋に溜まっていたのはこちら。
種以外に殻や葉っぱなども沢山落ちていました。
ザルに一度あけて余計なゴミを取り除きます。
黄色いバケツに入っているのが、下に落ちた種と殻の一部。
手のひらに乗せるとこんな感じ。
葉っぱや殻の残骸がまだ残っていますね。
それでは余計なものは吹き飛ばしてしまいましょう。
種は葉っぱや殻よりも比重があるので、優しい息を吹きかけることでこれらを吹き飛ばすことができます。種が飛ばない程度に優しく優しくフゥ〜っ。
この際に指先でトントンと種を触り振動を与えながら行うと効率よく吹き飛んでくれますよ。
だいぶ綺麗になりました。
小さなゴミが少し混ざってはいますが、自分で種まきに使う分なので十分。
種を保管します
採種したホーリーバジルの種を来年の種まきシーズンまで保管します。
私は紙や封筒に包んで暗冷所で保管するようにしています。
小さな粒のタネの場合、一度紙に包んで明記し、これを他の種と一緒に封筒に入れ冷蔵庫で保管といった具合です。
種がこぼれ落ちないように再生紙などの通気性のある紙で小さく畳んで明記。
ツルツルのコート紙では通気性がないので私は普通の紙をしようします。
再生紙などのようにザラザラした紙は通気性が良いのと、湿気を吸収して種をドライな状態に保ってくれるので最適。
こちらは保管用の種封筒。
先ほどのホーリーバジルの種も来年までこの中でお休みです。
涼しい場所、日の当たらない場所で保管します。