【カングー/故障】前輪から響くキーキー音は大丈夫。低速発進時に鳴るのはサビかダストが原因。

ルノー/カングー_フロントブレーキからキーキー音 車のこと

前輪からキーキーと異音が鳴りだしました。
信号待ちからの発車時には隣車線の運転手が二度見するレベル。

どうしたものかと心配になったので、自分でも調べてみたりディーラーに車を見てもらいましたが、結論から言うと、キーキー音は問題なし。
高速運転を想定して作られる欧州車はもちろん、国産のハイパフォーマンス車でもよくある現象みたいです。

今回はディスクブレーキのキーキー音についてまとめてみました。

ルノー/カングー_フロントブレーキからキーキー音

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発進時に前輪からキーキー音が…

新車納車後2年が経ちました。
特に故障も不具合もなく快調なカングーさんですが、最近気になる音が聞こえるようになりました。

「キーキーキー…」

信号待ちから発信するときなど、低速走行中に聞こえることが多いようです。

具体的には発進直後の0〜20km/hでの走行中。
ひどい時には信号待ちで発信する際など、時には隣に並ぶ車線の運転手さんがこちらの様子を気にするほど。

サスの音にしてはタイミングが合わないし、低速でのみ発音するのでやはりブレーキまわりからの音のようです。

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カングーのブレーキは意外と優秀

ディスクブレーキ説明_akebonolink

出典:akebono

カングー ゼン(ABA-KWH5F 通称:デカングー)のブレーキは、前輪が「ベンチレーテッドディスク(Vディスク)」、後輪が「ディスク」の仕様になっています。

前後ともにディスクブレーキですが前輪はベンチレーテッドディスクブレーキになっているのも注目。

そもそもディスクブレーキと呼ばれるブレーキ構造とは、
タイヤと固定される(回転している)ディスクローターをブレーキパッドで挟んで止める構造のものです。

「ベンチレーテッドディスク(Vディスク)」とは?

ベンチレーテッドディスクとは、通常1枚のディスクローターを2枚構造にして放熱性を高めたブレーキのこと。
通常のディスクローター(カングーでは後輪に装備)とは形状が違います。
カングー前輪に装備されるベンチレーテッドディスクは、2枚のディスク間に空気の入る空間を配置することで放熱性を高めています。
ディスクローターが正常に放熱されていればブレーキが効率よくかかり、車を減速させることができるのですが、下り坂や高速運転時などハードなブレーキイングの頻度が多くなると過熱に放熱が追い付かなくなくなりブレーキの効きが悪くなります。これがフェード現象と呼ばれるもの。踏んでもブレーキが効かない、車にとっては致命的な状態です。ブレーキは冷たいほど良く効きます。

高速運転時のほか、車体が重い車種などもブレーキにかかる負荷は大きくなるため、そのぶん熱放出の大きいブレーキが必要になります。速くて車重の重い車のフロントブレーキほどブレーキ時にかかる熱量が多くなるのためベンチレーテッドディスクが使われることが多くなります。スポーツモデルのハイグレード車はリヤブレーキにもベンチレーテッドディスクを装着している場合が多かったりします。

カングーは走らせる車とはイメージが遠いですが、欧州ではアウトバーン(速度無制限道路)などのように日本よりもはるかに高速運転することが多い事や、比較的車重があることも考慮すると、こういったブレーキ性能に重きを置く必要はあるのかと納得します。

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原因はブレーキパッドのダストかサビ

要因1)ブレーキダストやサビが溜まっている

今回ディーラーで車を見てもらったところ要因としてあげられたのがこのケース。

ブレーキの効きはスポーツカーレベルのカングー。
国産車から乗り換えるとそのブレーキング性能に驚きを感じたのを覚えています。
ただし、ブレーキが効く分パットやディスクローターの消耗も激しくなります。

カングー購入後の洗車時に気になったのがホイル周りの汚れ。
真っ黒です。
これはブレーキから出る汚れで、ディスクとパッドが擦れて減ったもの。
つまりブレーキダストです。

パッドとディスクローターはほとんど隙間がない(むしろくっ付いていることもある)そうなので、ほんのちょっと汚れが挟まると音が鳴ります。

このブレーキダストがディスクブレーキに溜まると、初動時のキーキー音の発生要因の一つとなるそうです。

ただし、このキーキー音も常になり続けると言うわけでもなく、気がつくと小さくなっていたり消えていたりします。

要はディスクローターとブレーキパッドの間に干渉する異物(ダストや錆)がなくなれば音は消えているようなのです。

要因2)ブレーキパッドの引きずり(固着)

ディスクローターをパッドが挟みタイヤを止める仕組みのディスクブレーキ。
パッドが挟んで止めたはいいが戻らずにブレーキが効いた状態になっていることを俗に「ブレーキの引きずり」や「固着」というらしいです。

ディスクローターとパッドのクリアランス(隙間)はごくわずかなため、何かしらの要因でパッドの戻りが悪くなるとブレーキペダルを離した状態でもディスクローターにパッドが当たってしまうことがあります。ただし速度が上がれば自然とクリアランスが確保されブレーキパッドの干渉が消えるそうですが、ブレーキング直後の発進時などにはこうした状態が発生しやすく「キーキー」と音が鳴る可能性があります。

ただ、速度が上がれば音は消えますし、一度走り出した後にブレーキを踏まず減速しても音がなることはありません。明らかにブレーキが戻らないようならば、走っていても異変に気がつくと思いますし、戻りが少し悪いだけで一度走り出せばパッドは自然と戻り走行には大した影響はないのかなぁとも思えます。

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結局、それほど気にしたくても大丈夫

走っていればそのうち消える

気がつくと音が消えていることが多い気もします。
キーキー音の発生としてサビの固着が要因の場合、走行中にブレーキを踏むことで発生したサビが取れ摩擦干渉が除去され音が消えるというケース。

ディスクブレーキは外にむき出し状態のため、どうしてもサビが発生するそうです。
私の場合、釣りのために海に出かける事や雨ざらしの駐車場であることなどサビが発生しやすい条件が揃っているので、これが一番の要因のような気がします。このほか雪山に出掛ける方などは溶解のために撒かれた塩(塩化カルシウム)によっても同様の症状が発生しやすいみたいです。

サビは走行中にブレーキをかければ摩擦ですり減るので無くなります。毎日走行していればそれほどサビは溜まらないようで、キーキーと音がなるのは2、3日車を動かさなかった翌日であったりすることも多い気がします。

冬に鳴りやすい

ディスクローターを挟むブレーキパットの温度が低いことで硬くなり摩擦音の発生に繋がることもあるようです。実際に私も冬に気になることが多かったです。

こちらも走行を続けることでパット自体が温まり自然と音が鳴り止むケースが多いようです。

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まとめ

手のかかる可愛い子です。

ともあれ、カングーのキーキー音は大丈夫。気にしなくて良さそうです。
それよりもしっかりとブレーキが効いていることを実感。

隣車線の眼差しを気になりますが「効きの良い高性能なブレーキだから仕方ない」と思えばなんて事ありませんね。まあそれほど気にしなくても良いみたいなので一安心。

ただし、ブレーキの効きが甘くなったり、「キーキー」ではなく「ゴーゴー」と低音が響くようになったらブレーキパッドが限界を迎えた証拠。すぐさま交換です。
また、稀にディスクローターとパッドの間に石ころが挟まることがあるそうなので、いつもと違う音がなるようならディーラーや専門の業者さんに見てもらった方が良さそうです。

 

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