田舎に行くとよく目にする「コイン精米」と書かれた建物。
屋外型のATMのような小さな建物のアレです。
田舎の人なら普段から馴染みは多いかと思います。
でもスーパーでお米を買っている人にとっては、あまり縁のない機械。
先日、都会育ちの姉の旦那さんが精米デビューすることになり、一緒に付き添ってあげたのですが、初めて入る精米所に何をどうすれば良いやら戸惑っている様子。
ということで、今回は初めて精米機を使う方の参考になればと、簡単に説明したいと思います。
まず精米機とは?
収穫後の米は「脱穀」「籾すり」「精米」を経て美味しい白米としていただくことができます。
最近では精米をしない玄米の状態でお米をいただく健康志向の方も増えてきましたが、それでも大体の方が食べ慣れているのは真っ白なお米。精米して白米にする理由は、美味しく消化吸収しやすい状態のお米にするためです。
スーパーで売られているお米はすでに精米されているので、そのまま水で研いで炊くことができますが、農家や田舎の方なんかは籾摺り後の玄米のままお米を保管します。私の実家でも玄米を30kg入りの米袋でもらっているので、白米が必要な時には精米をしなくてはなりません。
そんな時に利用するのが「コイン精米所」です。
精米機とは、玄米から糠(ぬか)を取り除いて白米にするために用いる農業機械の呼び名のこと。それをお金を支払って利用できるのが「コイン精米所」です。田舎に暮らしている人には当然のように在る「コイン精米所」ですが、普段はスーパーで精米を購入する方にはちょっと馴染みの薄い存在。
先日、都会育ちの義兄が精米機デビューを果たしたのですが、やはり初めて使う機械には戸惑っている様子でした。
今回は玄米から糠を取り除いて白米にする「コイン精米機」について説明します。
精米機の使い方
これが精米所。
田舎道を車で走っていると、高頻度で出現します。
それほど田舎には需要のある機械な訳です。
手順
手順はざっとこんな感じ。
- 玄米を投入
- お金を投入
- お好みのボタンを押して精米スタート
- 精米したお米を袋に戻して完了
玄米を投入します
今回利用した精米機は中に入ると音声ガイダンスで操作を案内してくれるタイプでした。
「お米投入口にお米を投入して…お金を入れて…お好みのボタンを押してください」
といった風に手順を説明してくれました。
では早速お米入口にお米を投入。
ガバーっと全部入れちゃって平気です。
お金を投入
続いて、お金を投入します。
料金は機械によって違うのかもしれませんが、だいたい10kg→100円。
通常農家さんが袋に入れるお米は30kg。小さい袋だと10kgのものとかもあります。
今回私が持ってきたのは10kgだったので100円を投入します。
続いて精米具合を選びます。
上の画像だと「お好みのボタンを押すとスタートします」と書いてあるところ。
ボタンの印字が擦れて消えてしまっていますが、左から「上白」「標準」「七部」と3種類から選ぶことができます。
糠をしっかり取りきった真っ白なお米。
ちょっと古くなった玄米やとにかく白い雑味のない白米が食べたい方にオススメ。
「標準」
スーパーで売られている一般的なお米。初めて精米をするならまずは標準から。
「七分」
見た目はほとんど白米と変わりませんが、白米よりも胚芽が残っています。
胚芽が少し残る状態なので、栄養豊富で健康的ですが、冷えて時間が経つと、匂いが気になることも。新米などのフレッシュなお米におすすめ。
初めて使う方は「標準」を選んでみて、もっと糠を取り除きたいならば「上白」を。糠を残したい場合は「七分」を選ぶと良いかもしれません。
私は「標準」をポチリ。
すると、精米がスタート。
右にあるお米出口からザザザーっと精米されたお米が出てきました!
ある程度溜まったら右下にあるペダルを踏んでお米を袋へ落とし込みます。
ちゃんと袋の口が白米取り出し口にはまっていることを確認してからペダルを踏まないと、お米がこぼれてしまうかもしれないので注意。
ザザザザザー!
精米終了!
精米され糠が取り除かれたので、投入時よりも量が減っています。
お米がこぼれないように、2〜3度折り返して口を縛ったら、おしまい。
精米所を出るときには、雨風埃が入らないように入口の扉は必ずきっちりと締めること。
米糠が欲しい場合はお隣に
お米を精米すると糠(ぬか)が取り除かれます。
その取り除かれた糠はお隣にある小屋に集められています。
糠が欲しい場合にはここから回収して帰ります。
私は畑用のぼかしを作ったり、釣りのコマセとして利用したりするので、必要時には持って帰っています。
糠集積のタイプは様々ですが、今回利用した精米機の場合はお隣のプレハブ小屋に集まる感じ。精米所によって集積する場所に違いがあるので、探してみてください。
では早速いただきます。
糠を効率よく集めるには、ちりとりが一番。
バケツにビニール袋を敷いてその中に集めていきます。
封が空いていると虫が湧いたりするので、使わない時やぼかしを仕込む時などにはビニールの口を縛り、バケツの蓋をして保管しています。
糠の集積所も利用後はしっかり扉を締めないと、雨で糠が湿ったり、風邪で舞ったり、動物が漁りに来てしまいますので注意。
まとめ
普段使わない人にとっては未知の機械「コイン精米」。
ただ、使ってみるととっても簡単です。
最近はホームセンターなどにも設置されているところなどもあるので、玄米が手に入った時には是非。精米したてのお米は美味しいですよ。
また、クボタやヤンマーなどから多くのコイン精米機が出ているので、設置場所や詳しい利用方法などの情報はHPからもゲットできるみたいです。