【日本酒/お祭り】生酛造りにこだわった酒蔵。寺田本家の見学がおもしろい!

「こうざき酒蔵祭り」を訪れ際に、寺田本家の酒蔵見学に参加してみました。

手作業にこだわる酒蔵に案内されると、甘〜い良い匂いが。

寺田本家の酒造り「生酛造り」について見学の風景と一緒にお酒ができるまでを振り返ります。

寺田本家の酒蔵見学

初めて寺田本家の酒蔵見学に。

寺田本家の酒蔵見学

寺田本家にやってきたのは10:00頃。
見学を待っている人が結構並んでいます。50人くらい。

蔵の見学はだいたい20〜30人くらいずつ入れるので、待ち時間は15分くらいでした。

麹菌、乳酸菌、酵母菌。蔵付きの菌たちが大活躍!

寺田本家の酒蔵見学

お酒造りの工程はざっと分けて4工程なのだそうです。

  • 一麹 いちこうじ(麹つくり)
  • 二酛 にもと(生酛つくり)
  • 三造り さんつくり(もろみつくり)
  • 上槽(搾り)

日本酒はお米を発酵させて造ります。
麹菌、乳酸菌、酵母菌。お酒造りに欠かせない大切な役割を担うのがこの菌類たちです。

アルコール発酵を司る酵母が糖分を餌にしてお米を分解することでお酒となっていくのですが、じつはお米自体には糖分は含まれていません。そこで一度お米を蒸して麹を造るのです。その麹がお米のデンプンを糖分に分解、その糖分をパクパク食べて増えるのが乳酸菌と酵母。

乳酸菌は強い酸を出して雑菌の繁殖を防ぐなかで、酸に強い酵母が残りアルコール発酵が進みます。

彼らの活動が上手くバトンタッチしていくことでお酒になっていくのです。人はその自然の働きを上手く手助けしてあげることで美味しいお酒が出来上がるそうですよ。

体育会系!?機械を捨てて水汲みも洗米も全て手作業

寺田本家の酒蔵見学

はじめに現れたのが、お米を蒸す大きな樽。
以前は機械で仕込みをしていたそうですが、今は全て手作業となったそうです。
寺田本家では多くの作業が手作業。「働き始めて半年もすると体つきが随分と変わってくるんですよ」

と、樽の淵に引っかかった作業台へ乗って作業の風景を再現してくれました。
随分とグラグラとした不安定そうな作業台のように見えましたが、実はこのグラグラには訳があったのです。

寺田本家の酒蔵見学

「ちょっと後ろに下がってくださいね」

と言うと、蔵人さんが樽の中へ!
樽の中に体が入り込むように、作業台が動くのです。

見学者一同から「おー!」と歓声が。

色々な菌をウエルカム!

寺田本家の酒蔵見学

蒸したお米は麻布の上で冷まされた後、麹室(こうじむろ)にやってきます。

ここでは蒸米に麹菌を振りかけ植え付ける作業を行います。

今時は種麹屋さんから購入する蔵が多い中、寺田本家では蔵内に生息している蔵付きの麹菌を培養したものを利用しているそうです。

ちなみに酒蔵によっては雑菌の流入を防ぐために、人の出入りも制限している場所も多いそうです。しかし寺田本家では様々な菌をウエルカム。混在していることで、おもしろいお酒が出来上がるのではと寛容な姿勢なのだそうです。たとえ見学者が納豆を食べてきていても大丈夫とのこと。

この辺りは自然栽培の野菜作りと似ているところがあり共感を覚えます。
偏った菌や栄養分の繁茂よりは、自然な状態のほうが均衡が保て、かえって野菜にも人にも都合が良いことがあります。競争の中で生き残った菌や野菜には強い生命力があり、それを体内に取り込むことで良い働きがうまれます。それに私たちが思っているほど自然界の仕組みは単純なものではなく、彼らに任せた方が良い成果が得られたり、新しい発見を見せてくれる可能性すらあります。

ちなみに、この麹室には5トンもの炭が敷かれているそうです。
湿度の調整のほか、微生物の住処としても良いとされる炭をフル活用した微生物にとっては居心地の良い空間。住み込みで働く彼らにとっては手厚い環境に優秀な微生物が集まってきそう。

アナログ管理はセンスを磨く

寺田本家の酒蔵見学

ここ酒母室でも手作業。

酒母室は酒母(酵母)を造るための低温室のこと。酒母(しゅぼ)は、アルコール発酵をになう酵母を育てるための工程で、「酛(もと)」ともいいます。

寺田本家で行なっている昔ながらの生酛造りでは、半切り桶と櫂棒(かいぼう)と呼ばれる桶とかき混ぜ棒を使い、麹に蒸米と水を加えすりすりと混ぜ合わせます。もろみの発酵を促す酵母を育てるの工程なのだそうです。

ここで一番大事になってくるのが温度管理。
今は空調設備を導入し室温を均一に保つ蔵が多い中、ここでもアナログにこだわる寺田本家では、空調設備の代わりに室温管理は窓の開け閉めで調整するのだとか。そのため、蔵人たちは気温の変化に敏感。アンテナを張り常に気を使うそうです。

撹拌を行う際には「酛すり唄」と呼ばれる唄を歌いながら作業をするそうです。
唄を歌いながらの作業は楽しいのはもちろん、じつはこの唄には時間を測る役目もあるのだそうです。
気温の違いでお米の柔らかさが違うそうで、撹拌する時間も変えるのだそうです。
その際に役に立つのがこの「酛すり唄」。
「気温が高くてお米が柔らかかったら3番まで歌おう。」
「気温が低くて硬めだから今日は5番まで歌っちゃおうか。」といった具合に仕込み時間の調整にも一役。

もろみ造り

寺田本家の酒蔵見学

麹と酛がそろうと「もろみ」(造り)と呼ばれる工程へ進みます。

酒母に麹・蒸米・水を加えもろみを1ヶ月以上発酵させていきます。
ずらりと並んだ樽からは甘くて良い香りが漂ってきます。この1樽で一升瓶で2000本ほどとれるそうです。

発酵が進んだら圧搾してお酒のできあがり。

まとめ

神崎こうざき酒蔵祭り出店 お土産 日本酒 出店

いや〜楽しい蔵見学でした。

蔵に住み着く微生物を取り込み、ゆっくり時間をかけて良い酒をつくる。
今時珍しい昔ながらの方法で取り組む寺田本家の酒造りに惚れ惚れしてしまいました。

手作業を取り入れることで、自然の変化に敏感になり、その変化について考えるようになる。環境のことや自分の身体のことにも目を向けるようになる。
不便なことは、決してマイナスなことだけではないのですね。

さぁ、どうやってお酒ができるのかがわかったところで、美味しいお酒をいただきます。

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