7月末、家族6人で出かけた1泊2日の熱海旅行。
前回の記事では、我が家が実際に巡ったホテルや観光名所、スイーツや食事など、熱海旅行全体の様子をまとめました。
今回は、その中でも宿泊先に選んだ「ホテルニューアカオ」について、もう少し詳しく書いてみようと思います。
実は今回、ニューアカオに泊まることになったきっかけは、ちょっと意外なところにありました。
妻が好きなアーティスト、折坂悠太さんのPV撮影地が、リニューアル前に休業していたニューアカオだったのです。
以前からそのPVを見ていた妻にとっては、「あの場所に泊まってみたい」という思いがあったようで、今回の熱海旅行の宿泊先を決める際に候補に。
私自身は、海の近くのホテルということもあって興味があり、家族6人でニューアカオに泊まることになりました。
実際に泊まってみると、これほど海を身近に感じられるホテルはなかなかないと思います。
設備の新しさや便利さだけを求めるなら、もっと快適なホテルはあると思いますが、断崖絶壁の上から海を見下ろす絶景や、昭和の大型リゾートホテルらしい雰囲気、館内で楽しめるさまざまなアクティビティなど、ニューアカオならではの魅力もたくさんありました。
そして何より、海が好きな人にはかなり楽しめるホテルだと思います。


ホテルニューアカオとは?
ホテルニューアカオは、熱海の景勝地・錦ヶ浦の断崖に建つ大型リゾートホテルです。
1973年の開業以来、昭和の観光ブームとともに発展してきたホテルで、現在は「オーシャン・ウイング」と「ホライゾン・ウイング」など、複数の建物で構成されています。
我が家が今回宿泊したのは、海側に建つオーシャン・ウイング。
ホテル公式でも「唯一無二の建築美と、昭和の情熱が息づく空間」を大切にしながらリニューアルを進めていると紹介されていて、2023年にはオーシャン・ウイングの営業再開に向けた改修などが行われました。現在も客室やレストランなど、段階的なリニューアルが続いています。
かつては台風によって施設が大きな影響を受けたこともあり、ニュースなどで見たことがある人もいるかもしれません。海に面した断崖絶壁という立地だけに、自然の厳しさを感じさせられる出来事でした。
そんな歴史も含めて、ニューアカオは単なる「新しくてきれいなホテル」というより、熱海の昭和レトロな観光文化をそのまま体験できるようなホテルだと感じました。

とにかく海が近い。それがニューアカオの一番の魅力

今回泊まって一番印象に残ったのは、やっぱり「海の近さ」です。
ホテルそのものが断崖に建っているので、建物のすぐ下がもう海。
部屋からも当然のように海が見えます。
我が家が泊まったオーシャン・ウイングの客室もオーシャンビューで、窓の外には熱海の海と水平線が広がっていました。
「海が見えるホテル」というより、「海の上にホテルが建っている」と表現したほうが近いかもしれません。
特に印象的だったのが大浴場。
館内には複数の浴場があり、男女入れ替え制になっています。オーシャン・ウイング15階にある浴場は、とにかく眺めが素晴らしい。
露天風呂から海を眺めていると、ホテルの中にいるという感覚が薄れてきます。
断崖の上から海を見下ろしながら温泉に入るというのは、ニューアカオならではの体験だと思います。公式サイトでも、15階の浴場には海と一体になったように感じられる「海へ続く湯船」などが紹介されています。
そして、この海との距離感が、そのままホテルの雰囲気にもつながっています。
建物はかなり大きく、館内を歩いていると「バブル期の大型リゾートホテルって、こんな感じだったのかな」と思わせるような場所があちこちにあります。
豪華でちょっと派手。
でも、どこか懐かしい。
最新のホテルとは違う、昭和の大型ホテルならではの面白さがあります。
家族旅行では館内だけでも結構楽しめる

ニューアカオは、ホテルの外へ出なくてもいろいろ遊べるのも家族旅行では良いところでした。
館内にはゲームコーナーや射的、卓球、カラオケなどがあり、子どもたちはもちろん、大人も昔懐かしい雰囲気を楽しめます。
特に射的やゲームコーナーは思ったより充実していて、我が家の子どもたちも楽しんでいました。
「にぎわい横丁」のようなレトロな雰囲気のスペースもあり、ホテルそのものがちょっとした観光施設のようになっています。
館内にはインドアプールもありますし、季節によっては海を使ったアクティビティも用意されています。
シュノーケリングやSUP、カヤックなど、海を舞台にした遊びができるのもニューアカオらしいところ。
ホテル公式でもプールや海のアクティビティ、屋内外のさまざまなアクティビティが紹介されています。
ちなみに、館内でニューアカオのTシャツを買って着ていると、ゲームなどでちょっとしたサービスを受けられるものもありました。
こういう遊び心も、普通のホテルとは少し違うところです。
夕食のブッフェ会場もかなり広く、料理の種類は豊富。
そして何より、ここでも海が見える。
料理そのものは「ものすごく感動する」というよりは、種類の多さと会場の広さ、そして海を眺めながら食事ができることが魅力だと感じました。
一方で、気になるところもいくつか

もちろん、実際に泊まってみると気になるところもありました。
まず、客室の窓は開きません。
安全面や空調管理を考えれば仕方のないことだと思いますが、これだけ海が近いだけに、窓を開けて潮風を感じられたらもっと気持ちよかっただろうな、とは思いました。
そして、建物の立地上、熱海の中心部からは少し離れています。
熱海駅からは無料送迎バスが出ていて、所要時間は約10分。電車で訪れた我が家にとっては、この送迎バスがかなりありがたかったです。
熱海駅のロータリーには各ホテルの送迎バスがたくさん並んでいましたが、車体にホテル名が書かれているので見つけやすかったです。
我が家は乗車前に駅前のファミリーマートで部屋飲み用のビールを少し調達。旅先で飲むビールは、なぜか普段よりうまい。
また、館内の設備には昭和のホテルらしさがかなり残っています。
浴衣というより甚平タイプの館内着や、ちょっと歩きづらさを感じる館内スリッパ、客室のアメニティなどは、今どきのホテルと比べると少し懐かしい仕様。布団も我が家にはやや薄く感じました。
夏の宿泊だったので空調についても少し気になるところがあり、朝方に暑くて目が覚めることがありました。
客室の配置も独特で、建物がくの字のような形になっているため、部屋によっては窓から別の客室が見えることもあります。
こうした部分は「洗練された最新ホテルの快適さ」を期待すると、少しギャップがあるかもしれません。
ただ、それも含めてニューアカオらしさなのかな、と個人的には感じました。
「部屋から釣りができる?」という話

今回、ニューアカオに泊まる前に少し気になっていたのが、「部屋から釣りができるのでは?」という話。
結論からいうと、我が家が泊まった限りでは、部屋から釣りはできません。
そもそも客室の窓が開かないので、竿を出すこと自体ができません。
旅先でも海があると釣りをしたくなる私は、普段なら4ピースのコンパクトロッドを持っていくところ。
今回も一応周辺の釣り場を調べてみましたが、ニューアカオ周辺は断崖絶壁。ホテルから海へ簡単に降りられるような場所もなく、ショアから釣りをするには少々立地が悪かった…。
熱海周辺はこうした断崖の地形が多いので、岸から釣りをするなら港やビーチなど、釣りができる場所まで移動する必要がありそうです。
熱海港には有料の管理釣り場もあるので、旅のついでに釣りをするなら、そうした場所を利用するほうが現実的かもしれません。
ニューアカオの場合は、ホテルで用意されている釣り体験などを利用するのが一番手軽。
今回は短期間の家族旅行ということもあり、私は釣り道具を持参せず、釣りはお休みしました。
海を眺めながら飲むビールが最高だった

ニューアカオに泊まって、個人的にかなり良かったのが「海を眺めながらビールを飲める場所」があること。
ホテル内には屋上庭園があり、錦ヶ浦の景色を楽しめます。現在の公式案内では、オーシャン・ウイング2階のメインダイニング錦屋上にある屋上庭園は17時まで利用できるようになっています。
今回は時間の関係で屋上庭園には間に合わず、夕方に17階のデッキスペースへ。
そこで熱海のクラフトビールをいただきました。
高台から海を見渡しながら、潮風に当たって飲むビール。
これはかなり贅沢な時間でした。
旅先で飲むビールはうまい。
しかも海を見ながらなら、もう何を飲んでもうまい気がします。
クラフトビールは館内の売店でも購入できるので、追加して部屋で海を眺めながら飲むのも良さそうです。
ニューアカオは「ホテルそのものを楽しむ」場所
今回の宿泊を振り返ると、ニューアカオは「便利で新しいホテル」というより、「海とホテルそのものを楽しむホテル」なのだと思います。
部屋から海が見える。
温泉から海が見える。
レストランから海が見える。
館内を歩いていても海が見える。
そして、断崖絶壁に建つ巨大な建物そのものが、熱海らしい景観の一部になっています。
一方で、設備やアメニティなどには昔ながらの部分も残っています。
だからこそ、好みは分かれるホテルだと思います。
でも、昭和の大型リゾートホテルの雰囲気が好きで、海を間近に感じながら家族でホテルステイを楽しみたいなら、かなり面白い場所。
特に子ども連れなら、プールやゲーム、射的、海のアクティビティなど、ホテル内だけでも過ごし方はいろいろあります。
我が家にとっても、今回の熱海旅行では観光だけでなく、ニューアカオで過ごした時間そのものが旅の思い出になりました。
熱海の街を歩き回る旅行というより、「海を眺めながらホテルで過ごす時間も旅の目的にする」。
そんな旅が似合うホテルだったと思います。


