海外を旅しているとバイクをレンタルすることがよくあります。
徒歩に比べ遥かに行動範囲が広がるのと、バスや列車の移動に比べアレンジが効き利便性が増すからでもあります。
またバス酔いとトイレが近いという体質的な理由も大きな要因だったりします。
今回はラオスの《ビエンチャン〜ルアンパバーン》間をレンタルバイクで旅した際の出来事を振り返ります。
ルート
日程|10日間
(往路)
バンコク→ビエンチャン→バンビエン→ルアンパバーン
(復路)
ルアンパバーン→バンビエン→ビエンチャン→バンコク
※バイク移動区間
《Day1》バンコク〜ビエンチャン
ホワランポーン駅(20:00発)〜ノンカイ駅(翌8:30着)
バンコクのホワランポーン駅から夕方発の夜行列車で終点ノンカイ駅まで。
車窓が明るくなってくると田園風景の中。
《Day2》ビエンチャン→バンビエン(4時間)
ノンカイ駅に到着です。
さあ、国境を越えてラオスへ!
ノンカイ駅〜国境行きバス乗場
⇨徒歩(15分)orトゥクトゥク(3分)
国境行きバス乗場〜国境
⇨バス(20分)
〈ラオス入国〉
国境〜ビエンチャン(タラートサオ・バスターミナル)
⇨バス(30分)
タラートサオ・バスターミナルから安宿の集まるファランスワギン通り周辺までは歩いて行くことも可能です。
徒歩で15分ほどでしょうか。
ファランスワギン通り周辺にあるレンタルバイク屋でバイクをレンタルしたら、そのまま出発です。
夕方バンビエンに到着。
まったりとしたいところですが、先を急ぐので翌朝出発です。
《Day3》バンビエン→ルアンパバーン(9時間)
しばらくは平坦な道のりでしたが、途中から山間部へ入り上り坂が続きます。
頑張れSMASH!
でも大丈夫。
110ccの排気量は、20kg近い荷物を載せても楽々登ります。
途中、峠のレストランでお昼休憩です。
埃除け用に買った私の手ぬぐいが、人懐こいレストランの猫のいいおもちゃにされています。
いくつか先の峠でまた休憩です。
結構登りましたね。
ツーリングに来ているというマレーシア人のおじさんた達と出会いました。
陸続きだと手軽に海外へツーリングに行けて、なんとも羨ましいです。
さあ、再開。
日暮れにルアンパバーンに到着。長時間の運転でお尻がカッチカチです。
《Day4〜5》ルアンパバーン泊
朝市や夜市をぶらぶらしお土産探しをしたり、薬草サウナに入り旅の疲れを癒します。
夜市では近隣の村々から民芸品を売る露店がたくさん並びます。
ラオスシルクのストールやモン族の刺繍雑貨などをお土産に買って借りました。
娘はモン族柄のスカートを気に入ってよく履いてくれています。
ラオスに来たら是非入りたい「薬草サウナ」。
昔からローカルの人たちに愛されています。
サウナの料金を払うと腰布も貸してくれるので、巻いてサウナに入ります。
暑くなったら外に置いてある無料のお茶をいただきながら風にあたり火照った体を冷まします。
暑い国で入るサウナはまた格別に気持がちよく、不思議なことに外に出ると先ほどより涼しく感じます。
薬草サウナ
■ビエンチャン
Ban Chanthaburi Sauna
安宿街に近いチャン寺の裏手にある小道を入ったところにあるサウナ。
ローカルの人がたくさん。■ルアンパバーン
赤十字Sauna
ビスンナラート寺の向かいにある赤十字が運営する薬草サウナ。
木造の2階にサウナがあります。1階では薬草を天日干ししていました。(上写真)
サウナを出た後はメコン川沿いのレストランに入り「ビアラオ」で1日の疲れをさらに癒します。
「アロイ・マクマー(この上なく旨い)」なこと間違いなしですね。
《Day6》ルアンパバーン→バンビエン(8時間)
ルアンパバーンで2日ほどまったり癒されいざ下界へ。
その前にバンビエンで一休みです。
《Day7》バンビエン泊
ゆるーい時間の流れるバンビエンで1日まったりと休息。
ナムソン川のチューブ下りやカヤッキングなどアクティビティも豊富なバンビエン。
ですが、バンビエンの醍醐味は「ゴロゴロすること」だと思っている私は、ゴザ座敷のあるレストランで流れる映画を見ながら、午前中からビールをいただきゴロゴロ。
《Day8》バンビエン→ビエンチャン(4時間)
どんどん都会になっていきます。
道も綺麗にフラットになっていきます。
《Day9》ビエンチャン→バンコク
ラオスのワットタイ国際空港からバンコクのスワンナプーム国際空港へ。空港から安宿街のカオサンストリートまで行き一泊。
《Day10》バンコク→帰国
翌日スワンナプーム国際空港から帰国。
バイクレンタルについて
SUZUKI SMASH110
今回レンタルしたバイクはSUZUKIの「SMASH110」。
110cc4速ロータリーです。メータにシフトインジケーターもついているので、乗り慣れなていなくても今何速なのかがわかって安心でした。
また、バンビエンからの山道もサクサク登りました。
「PVO」
今回利用したレンタルバイク屋さんは「PVO」。
お店はメコン川沿いファーグム通り(Quai Fa Ngum)沿いにあり、ちょうどノーケオクンマーン通り(Rue Nokeokoummane)とマンタトゥーラート通り(Rue Manthatoulat)の間のブロックにあります。
料金
〈6日間〉 「SUZUKI SMASH 110」⇒¥1,000/day(100,000kip)
場所はこの辺り↓
宿
バンビエン
プーバーン・ゲストハウス(Phoubane Guest House)
ツイン:50,000kip/day
リバーサイドで静かなゲストハウス。
気の向いた時に川を眺められるので気持ちが良かったです。
ルアンパバーン
ホーミーゲストハウス(Heua Me Guest House)
ツイン:80,000kip/day
市場やナイトマーケットが行われる中心部に近くどこに行くにも便利な場所でした。
宿のおじさんは夜になると盗難防止のためにチェーンロックを掛けれるれるなど親切に対応してくれて大変助かりました。
あるといい道具
■カゴカバー
バイクには前かごが付いており、飲み物やよく使う軽い荷物は前かごに入れると便利です。
ただし、凸凹道などで荷物が飛び出すことがあるので100均などで売っている自転車用のカゴカバーがあると便利だと感じました。
■国際免許書
出国前までに各都道府県警察署の運転免許課や運転免許センターなどに行って発行してもらいます。免許センターは即日発効ですが、警察署の場合は2週間程度かかる場合もありますので注意してください。
■予備ガソリンタンク
あったら安心です。私はMSRのガソリンバーナーを現地の予備タンクとして併用しています。
■荷物ロープ
100均のものでも海外で用意できるロープよりは優れています。
■雨具・防寒具
南国の雨季は突然のスコールがあったりします。また、山間部では標高により気温もだいぶ変わります。雨具・防寒具の準備は必須です。
■風よけ・埃よけ
風を受けての長時間運転は意外と疲労します。
露出部を少なくした方が疲労は和らぎます。
また、都市部を離れると埃っぽい場所が多くあります。長時間の運転後に宿でシャワーを浴びたら茶色い水が流れたなどということはよくあります。
ビエンチャンを出発後しばらく走ったところにあった市場で、長めの手ぬぐいのような布を購入しました。
大掃除の時の様に口鼻を覆い使用しています。
帰国後はその手ぬぐいが部屋のインテリアになっていたりと良いお土産にもなりました。
■地図(アプリ)
様々なアプリがあるかと思いますが、GPS機能だけでオフラインでも使える地図アプリがあると便利です。
私は「MAPS.ME」というアプリを利用しています。
注意すべきこと
■交通ルール
地域によって走行車線や信号の形態など交通ルールは様々です。事前にある程度調べてから行ければ安心です。
慣れない間は、周りの状況をよく観察し現地のルールを注視しましょう。
■路面状況
海外は日本をはるかに超す悪路が存在することを頭の片隅に置いておきましょう。
今回走行したラオスの国道13号の道路や橋の一部は、日本のODAで修繕された箇所もあり大部分が大変走りやすい道路でした。
しかし油断をすると凹みや砂利など路面状況は様々です。慣れない海外での運転には十分に気を付けてください。
急に動物(牛や豚、鶏、犬など)が現れますので気をつけて運転してください。
また沿線の村、特に学校付近では速度を落として走行してください。
昼や午後の登下校の際には子供達が大勢歩いていますので気をつけて走行してください。
■燃料の種類
国、地域によって様々。同じガソリンでも呼び方が違ったりしますので、レンタル時にスタッフにしっかりと確認をしておいてください。
■予備燃料
よほど辺鄙な場所へ行かない限りは問題ないかと思いますが、長距離を移動する際には予備燃料を携帯しておくと安心です。
私はMSRの小型ガソリンバーナーのタンクを予備タンクとして携帯しています。
■ルート(燃料の補給/体調/天候)
燃料の問題もそうですが、長距離移動の際には事前に計画を立てておきましょう。
ガソリンスタンドの有無、天候や気温差などを現地の人に聞き、予備燃料の準備や服装・装備の確認をしてから出発をしましょう。
ある程度余裕の持てるルート配分も重要です。崖崩れなど様々な交通問題が起こり思わぬタイムロスをする可能性もありますので、出発は早めに、到着も早めにを心がけてルートの配分することをおすすめします。
慣れない道での夕暮れ・夜間の運転は非常に危険ですし、心細いです。
■防犯
ラオスではさほど注意をしていませんでしたが、バイクの盗難には一応気をつけて下さい。
鍵を取り忘れないことはもちろん、チェーンローックもしっかりとして下さい。
他の国では、ちょっと売店に…の隙に、ヘルメットやサングラスを盗まれることはよくあるようです。
まとめ
今回走行した国道13号はラオスを縦断する主要道路でもあるため、整備が行き届いており大変走りやすかったです。
また、所々に日本の国旗が記された橋などもあり、国際援助によって整備された道路を走っているという新鮮な感覚も味わえたことも興味深い体験でした。
バイク旅は、ゆったりとした時間の流れる「ラオス」をさらにゆったりと体験したい方には是非おすすめです。
自分の好きなペースで、寄り道をしながら旅をするのも面白いですね。
あと個人的には、ビエンチャンのワットタイ国際空港内の看板「マルハン」の表記が少し気になったりしました。「JAPAN BANK LAO」って…。
海外レンタルバイクの情報は是非こちらもご参照ください。↓