釣りで訪れた海辺で素敵な草木を見つけました。
「ハマゴウ」や「グミの木」「ハマエンドウ」「ミヤコグサ」など。
房総半島の海辺には内陸ではあまり見かけない珍しい植物が自生していることがあります。
今回は釣りの合間に海辺を散策して見つけた草木と挿し木による栽培方法を紹介します。
釣りができない時は、海辺の植物観察
先日釣りに出かけたのですが、海が大時化状態。
釣りを諦め植物の散策をすることにしました。
房総半島周辺の海辺で見かけたのはこれらの草木。
ハマゴウ
本州以南の浜辺で見かける常緑小低木。
常緑となっていますが、房総で見かける自生種は冬は葉も落ちただの棒と化している姿でした。春先に新緑を付け、夏の終わりから秋にかけて薄紫色の可愛ら良い花をつけます。
葉や花は芳香があり、爽やかな清々しい香りがするのが特徴。
ハマエンドウ
日本の海辺に昔から自生するマメ科の多年草。
エンドウ豆同様に実は青いうちに摘み採り茹でて食すことができます。
エンドウ一族の中でも、浜育ちのハマエンドウ。
海風に耐えられるよう、葉が肉厚で力強さを感じる見た目が特徴。
よく似た自生種エンドウにカラスノエンドウがありますが、ハマエンドウと比べるとサイズも大きく葉っぱも薄めです。
今の時期は紫色の花を付けていました。
花色は赤紫から青紫へと変化したのち実をつけます。
ミヤコグサ
日本全土に自生するマメ科の多年草。
特に拓けた岬や草原などを好み自生します。
マメ科植物なので、根に根粒菌を共生させることで痩せた土地でも大気中の窒素分を吸収して育つことが可能。
在来種のミヤコグサは1~3個の黄色い花をつけるのが特徴。
外来のセイヨウミヤコグサは花数が多く3〜7個の花を付けることと、葉っぱに毛があるのが見分けるポイント。
グミの木
グミ科の植物類。
私が見つけた個体は、葉っぱの形状が白くて細長いのでアキグミかマルバアキグミと呼ばれる品種のような気がします。4月のこの時期は白くて小さな可愛らしい花をたくさん付けていました。クンクンすると甘い良い香り。
グミ科の植物全般は、根にフランキア属の放線菌が共生することで窒素固定を行うので、海岸などのやせた土地でも生育可能な丈夫な植物。
赤い実は食すことが可能ですが、品種によってはタンニンが多く渋いものもあります。
ハマゴウとグミの木の挿し木を作ります
こちらはグミの木の枝。
グミの木は樹勢が強くいので挿し木は比較的簡単。
挿し木方法
- 節を2〜3個残した長さでカットします。
- 土に埋めるために枝は上部を残しカットします。
- 枝の水分蒸発を防ぐために、葉っぱはできるだけ取り除きます。
- 保湿性のある土に挿して水切れしないように日陰で数ヶ月管理。
新葉が伸びて来たら根がついた証拠。
成功です。
こちらは挿し木から2年目のグミの木。
冬には葉っぱが落ちて「あれ?枯れちゃったかな??」とも思いましたが、春には新芽が出てきて4月にはご覧の通りモサっとしていました。
こちらはハマゴウの挿し木2年目。
グミの木同様に枯れたように見えましたが、新芽が生えてきています。