先日家族でグアムへ旅行に出かけたのですが、搭乗前に預けていた荷物(バックパック)を受け取ると何やら中身を漁られている痕跡が…。
よく見ると手紙が一枚ヒラリ。
《NOTICE OF BAGGAGE INSPECTION》の文字が記載されていました。
どうやら税関でTSAのチェックを受けていたようです。
過去の同時多発テロ以降、アメリカでは犯罪防止のため荷物のチェックが非常に厳しくなってきました。疑わしい荷物は開けて中身を確認されるようで、私の荷物もその対象となったようです。
確かに預けた荷物にはコンパクトロッド(釣竿)が入っていたりと見た目も怪しかったからなぁ…。
今回はTSAから通知された手紙の内容と、荷物預け時の注意点についてまとめてみました。
これこれ、釣竿が怪しかった…
実は私、グアム旅行へ出かけた際に釣竿を携行して行ったのです。
南の海でショアジギングでも楽しもうと思いまして…。
それが怪しかったのでしょうね…。
パッと見、ライフルなんかがしまわれているケースなんじゃないのか?とも見れますしね。
それゆえ行く先々で「なんだコレは?」と頻繁に尋ねられました。
なんだこの紙?それはTSAからの手紙だった…
《Transportation Security Administration》
アメリカ国土安全保障省の運輸保安局
《NOTICE OF BAGGAGE INSPECTION》
手荷物検査のお知らせ
バックパックを入れたバックカバーを開けると、中に手紙が入っていました。
内容は「TSAは保安のためにあなたの荷物を開けてチェックしましたよ」といった文面。
そう、私の預け荷物は見事、チェック対象として開封検査されていたのでした。
バックパックの中をよく見ると、確かに私が梱包した時よりも雑に荷物が詰め込まれています。
2001年の同時多発テロ以降、アメリカでは安全面での検査が厳しくなり、特に空港では電磁スクリーニング(X線検査)を行い、怪しい荷物は開封してチェックを行なうようになったそうです。
そのため、検査員が荷物の確認ができるように、預け荷物には施錠を行わないように求められています。もし怪しい荷物が施錠がしてある場合は鍵機構を破壊して検査することも認められているそうです。
特にアメリカ出国時は飛行機内での爆破テロを懸念して検査が入念に行われる傾向があると言われています。今回私が検査をされたのもグアムからの帰国時でした。
ちなみに、裏面はスペイン語表記でした。
本土は隣国メキシコなどスペイン語圏からの渡航者も多いですからね。
でも、鍵かけないと不安だしなぁ…
壊されないために、TASロックがある
鍵をかけずに荷物を預けるのはちょっと不安、という人のためにTSAが許認可した鍵穴機構を備えたスーツケースや施錠アイテムが存在します。それがTASロックというもの。
空港等の検査職員はそれぞれのロックの合鍵を持っているので、TASロックのスーツケースなどは破壊せずに解除して中身の確認ができるのです。
目印は赤いダイヤモンドマーク
最近のスーツケースなどはだいたいこのTSAロックが付いているみたいです。
スーツケースの売り場など見ると、どの商品も赤いダイヤモンドのマークが見られます。
TSAロックの目印はこの赤いダイヤのマーク。
お、なんか親しみのある形。フランスの自動車メーカールノーのロゴにも似ていますね。
ちなみにロゴの隣には「TSA002」とか「TSA007」などと表記があると思います。
この数字はロック機構の種類みたいですね。
数字が大きくなるほど最新のロック形式のようです。
TSAとて壊されることも視野に入れる
TSAロックだったのに壊されていたなんてケースもあるみたいです。
驚きですが、職員が合鍵を持っていないと壊されて開けられる場合もあるそうです。
これではもう運任せとしか言い様がありませんね。
回避策としては、本体(スーツケースやバックパック)には施錠せずに、別にロックを儲ける。
つまりは、スーツケースの場合は、ベルト式のロックを使用して最悪の場合はベルトのみの破損で済ませる。
バックパックの場合には、バックカバーなどに入れてカバーにTSAの施錠をすればカバーのみの破損で済ませられます。
上記の方法であれば、あえてTSAロック付きのスーツケースを購入しなくてもすみますし、昔に購入していたスーツケースがTSAに対応していないなんて場合でも、ベルトを追加購入することで対応できます。
開けられると覚悟して預ける
怪しい荷物は容赦無く開けられます。
確かに釣具はX線検査で見たら怪しすぎますね。
そんな場合、下手な施錠や梱包をすると強引に開けられ破損につながる恐れもあります。
初めから開けられると思って、「検査し易い」ように、「見つけ易い」ように梱包するのが良策。
私も、釣竿ケースに南京錠をしようか迷ったのですが、しなくて正解でした。
ケースを引き裂かれていたかもと思うとゾッとします。
貴重品は肌身離さず
一番安全なのは自分で管理すること。
大切なものは預けないできちんと自分で持ち歩くのが一番です。
財布やパスポートなどはしっかりと自分で持ち歩くと思いますが、カメラやブランド品など高価な物も手荷物として機内に持ち込むことで施錠以上の安全策となります。
ちょっと面倒くさいけど、コレ結構大事ですよね。
ちなみに私は過去にコルカタ(インド)からバンコク(タイ)への飛行機利用時に、ヘソクリとしてバックパックの小ポケットにしまっていた日本円(1万円)を預け荷物時に盗まれていた経験があります。小さく折りたたんでいたのですが、よく見ていますね。
長旅で仕舞っていた事をすっかり忘れて預けてしまった為でもあったのですが、荷物の管理は気を抜かないことが鉄則ですね。
まとめ
怪しいものは持ち込まないに越したことはありませんね。
まぁ、今回の一件でTSAやTSAロックの事を調べる機会が得られてと思えばこれもまた良い経験だったのかな、と個人的には思っています。
ちなみに、過去にTSAロック形式の3Dデータが出回ってしまい問題となった事件があったそうです。出回った古い形式の鍵は3Dプリンタなどで複製可能なため、事実上複製の鍵を保持している者の前にはロックも意味をなさなくなってしまいます。TSAロックについては、鍵だからといって必要以上の信頼を置くべきではないのかもしれませんね。
とはいえ、肝心なのは自己管理。
貴重品は手荷物にするなど管理をちゃんとすれば、入出国に問題が起こることもそうありませんので、個人的にはそこまで心配する必要はないと思いますよ。
それでは良い旅を。