熱帯魚の水槽から何か伸びている。
随分前にサラダにして食べたアボカドの種を水槽の水に浸しておいたところ発芽したみたいです。
ヒーターの効いた暖かい水が流れる水槽は、発芽にはちょうど良い環境だったようです。
今回はアボカドの発芽方法と育て方をまとめてみました。
アボカドとは
アボカドは「森のバター」と呼ばれるほどに脂肪分が豊富。
この脂肪分は不飽和脂肪酸と呼ばれるもので、血中コレステロールを増加させる心配が少ないものとされています。またビタミンEが非常に豊富なため健康食材としても人気を博しています。今や誰もが知っているたべものですね。
原産はメキシコや中央アメリカで、主に熱帯地域に生育しています。野生のものは樹高が30メートルほどにまで成長するそうです。アボカドには1000種類以上の品種があり、私達がスーパーで見かける皮がごつごつとして熟すと黒くなるアボカドは「ハス」という品種。日本で流通するアボカドの大半はこの「ハス」なのだそうです。
「ハス」は皮が分厚く移送性に優れていたため海外の市場に出回りやすかったのだそうです。
その上、熟すと皮が黒く変色するため、食べごろがわかりやすいなどの理由で多く流通したのではないかと言われています。
「ハス」のほかには「ベーコン」や「フェルテ」といった品種もありますが、こちらは「ハス」と違い皮が薄く熟しても黒くならないそうです。
栽培について
アボカドは熱帯地域の植物なので栽培には通年温暖な気候が望まれます。
日本の様に冬がある場所では栽培はむずかいしいようです。ただし品種によって耐寒温度の差があるようなので、栽培できないこともないようです。
アボカドは同一品種でも原産地(メキシコとグアテマラなど)によって耐寒性の差が出るそうです。メキシコ産の「ハス」よりもグアテマラ産の「ハス」の方が耐寒性が強かったりするみたいです。
ただ「ハス」はアボカドの中でも低温に弱い品種なのだそうです。そのため、たとえ発芽したとしても露地栽培だと日本の寒さには耐えられない可能性があります。観賞用として室内で育てる分には問題はないのでしょうが、実を採るには厳しいのかもしれません。
一方「ベーコン」や「フェルテ」といった品種は「ハス」比べると耐寒性があり、日本の風土でも適応できる可能性があります。
実際に和歌山県や高知県、鹿児島県などの温帯地域では、耐寒性の強い品種選び栽培をしている農場もあります。
家庭での発芽・栽培方法
観賞用として家庭の鉢で育てても1年で50~100cmほどに成長するそうです。
どうせ捨ててしまうのならちょっと育ててみるのも面白いものです。
一般的なアボカド栽培方法
種の半分くらいを水に浸し発芽させます。
種の大きさに合うヒヤシンス用の花瓶があればよいのですが、ない場合はコップに穴の開いた受け皿を乗せて水に浸します。今回はペットボトルを切り抜いて自作しました。
種は尖っている方(実のヘタ方向)が上にくるようにセットします。
発芽のポイント
- ペットボトルの円錐状の部分を切り抜き適当な大きさのコップには乗せるだけ。
- 油分がしみ出ると思うので、毎日新鮮な水に変えてあげて発芽を待ちます。
- 陽があたっていても発芽はしました。
暗所での実証はありません。 - 発芽期間は冬場室内で1カ月ほど、夏は1週間ほどで発芽します。
発芽したら
発芽したら、程よいポットや鉢に植え替えてあげましょう。
熱帯育ちなので、小さなうちは培養土は乾燥しにくい腐葉土や保水性のある土が良いと思います。
ただし、アボガドは成長に酸素を多く必要とする植物の為、ある程度成長したら水はけの良い環境にしてあげた方がよいでしょう。水はけが悪いと根腐れにより立ち枯れしてしまう可能性があります。ただし夏場の水切れも要注意です。
春から夏の温かい時期に発芽させて植え替えができると、アボカドにとっても成長がしやすい気候だと思います。
一般的にスーパーで売られている「ハス」の耐寒温度は0℃と言われています。
品種によって耐寒温度は差がありますが、特に小さい苗は冬場は室内の温かい場所に置いてあげるのが良いでしょう。何年か育てある程度大きくなったら、寒さに慣らして露地植えに挑戦してみても面白いかもしれませんね。
日本の露地にアボカドが生っていたらびっくりです!
ただし、アボカドの受粉は独特なので実をならせるためには事前に受粉方法を調べておいた方が良いですよ。
我が家のアボカド栽培方法
ちなみに我が家のアボカドの種は冬にスーパーで買ったメキシコ産ハス。
種を洗い、熱帯魚の浄化槽に放り込んでおきました。
気が付いたら芽が伸びていたのですが、大体3週間ほどでこの状態です。
水槽の水温は22度ほど。
種の投入翌日に水面に油が浮いているのを取り除いた記憶があります。
おそらくアボカドの種から出た油分なのだと思います。
水槽に入れることもあり、割としっかり目に洗ったつもりだったのですがそれでもしみ出てきます。もし真似されるようでしたら、肝心の熱帯魚たちの為にも早めに取り除いてあげてください。
その後は只々放置です。
それでご覧の有様です。
ちょっと日当たりが良くないせいか間延びしています。
完全に鉢上げのタイミングを失ってしまったのでそのまま水槽で育てることにしました…。